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現役女子大生タレント・中川紅葉が過去の自分に贈るエール「疲れても良いと思えるくらい人を信じてみた挑戦の証」/ココロすっぴん#24

  • 2023年11月1日
  • Walkerplus

青山学院大学に在学する現役女子大生で、演技やバラエティなどマルチに活躍している中川紅葉さんによるエッセイ連載「ココロすっぴん」。かなりの読書家で、大学生・タレント・インフルエンサーなどのさまざまな顔を持つ彼女が日々感じたことを、忖度なく書き綴ります。

■#24「“信じる”って難しい」

女子校で育った私は、本当によく女の子にモテた。自分で言うのも恥ずかしいが、かなりモテてきたと思う。女の子に。バレンタインのチョコは後輩だけで40個近かった年もあったし、年に何度かは本気のラブレターをもらうことも。

そのせいか「人の恋愛対象=異性」という固定観念をあまり持たずに生きてきた気がする。最近「ダイバーシティ(多様性)」という言葉が多く謳われているけれど、今更?と思うほど。私自身の今の恋愛対象は異性だけれど、まだそんな相手に出会ったことがないだけで、今後「やっぱり同性の方が好き!」となる可能性があるかもしれないとすら思う。

今まで女の子に告白をされても嫌ではなかったけれど、「今のところ対象ではないのだ…」と申し訳ない気持ちはあった。だから「好きになられる可能性」から逃げるべく、なんとなく同性にも異性にも壁を一枚挟んでしまう。そうか、それで誰にでも少し距離を取ってしまうのか、と23年生きてきてようやく気がついたりしている。

大学に入学してすぐは、クラスで出会った女の子とお昼ご飯を食べに行っただけで他の女友達に怒られたり、"初手から距離近め男の子”を目の当たりにしてこれが共学かと圧倒したり、とにかく刺激的な1年で。18歳の頃から、人間関係をより狭くしていこうと考えだしたように思う。

■信じすぎた代償はいつか自分が負うことになる

そもそも、ほぼ初対面なのに込み入った話をしてくれる人が多いな、と書きながら思い出している。何故だか、良くも悪くも人に信用されすぎるらしい。私がめちゃくちゃ口軽くて何でも人に垂れ流すタイプの人間だったらどうするんだろう?

私は逆に、初めましての距離感で根掘り葉掘り色々聞かれるのが苦手だと、これまた書きながら今気づいた。そういえば親からもよく「紅葉は本当に人を信用しないよね」と言われる。信用しているつもりなのだけれど、“本来人間が他人を信頼する度合い”を数値化したら、私はきっと偏差値30にも及ばない、かもしれない。

と、ここまで書いたところで、このエッセイを担当してくれている編集部の方に「何でそんな風になったのですか?」と聞かれる。いや、本当それな。どうしちゃったんだろう。確かに思い当たる節は、まあそれなりにある。

表に出るお仕事を始めた頃に、学生時代に仲の良かったはずの友人が、中川のあることないことをSNSで呟いていたのを偶然見つけてしまう、とか。あとは「あんなに好きって言ってくれてたのに急に何!?」「あなた最近やたらと私の噂話を人に流してるよな!?」みたいなことも、少々(笑)。人生あるあるすぎる。

でも人をすぐ信用しない理由は多分もっと他のところにあって、期待したのに裏切られたことがあるとか、信用しても失敗する人を多く見てきたとか、そんなことかもしれない。そこはいつか本が出版されたらまた詳しく書きましょう。

まだ本来の自分の3%くらいしか見せていないのに勝手に好いてもらって、自分を曝け出した後に幻滅されても、結局傷つくのはこちら側で、信じすぎた代償はいつか自分が負うことになる。近くなりすぎて恋愛することになったらいつか終わるかもしれないし、友情も一生続くとは限らない。だから限られた好きな人たちだけいれば良いんじゃないかなぁと思う。

要するに、だから友達ができない。

それでも傷つく可能性を越えて、この人と恋愛がしたい!友達になりたい!と思ってしまうほど近づきたい人に会えたのなら、大ラッキーだよね。「人間関係に疲れたら、それは近すぎる証拠」とよく言われているけれど、“疲れても良いと思えるくらい人を信じてみた挑戦の証”と自分を労いましょうね。

※これは中川がいつかの自分を慰めるために書いた文章です。

■【ヒトコト】
ハッピーハロウィーン!(1日遅れ)

私は何もしませんでした。渋谷の街もハロウィンを祝っている方がアウェーになるくらい自粛していたし、井の頭線は仮装しているお客さんを乗車させない注意喚起をしていたし。

年々、ハロウィンというイベントが私の中で他人事になりつつある。てか何をすれば良いんだ、ハロウィンは。コスプレが見たいとたくさん言われたけれど、捻くれているのでわざとしなかったし。

本当は、少ししたい気持ちもあった。でもなんか、負けた気がするんだもん(何に?)。

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