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「東京2020オリンピック・パラリンピック」で、選手、監督、スタッフたちの英語レッスンをどのように進めてきたのか、ECCにその舞台裏を聞いた

  • 2021年10月29日
  • Walkerplus

東京2020オリンピック・パラリンピックを支えたパートナー企業の“知られざる裏側”を紹介する特集『THE BACKGROUND TOKYO2020』。今回は東京2020オリンピック・パラリンピックにおいて、語学教育で貢献したECCを紹介。世界中のアスリートやメディアが集まる大会で、最大のコミュニケーションツールとなる英語のレッスンをどのように進めてきたのか、総合研究所・マーケティング本部 広告広報部の水野晃郎さんに話を聞いた。
ECCは、英語を中心に、中国語、韓国語、フランス語といった、外国語を学ぶスクールなどを運営。1962年に創業し、独自のメソッドによる質の高い語学教育で知られている。ECCでは、単純に語学を習得するだけでなく、日本人が弱いとされる「自分から発信する力」を引き出し、コミュニケーション力の向上を目指すという。また、生徒の語学力に応じた入門から上級まで幅広いレベルと目的に合わせたきめ細かい、柔軟なレッスンを行っている。

「ECCでは『国際社会で活躍できる人材の育成』という理念に基づき、世界で活躍する人、また自己の可能性に挑み努力する人を応援しています。東京2020オリンピック・パラリンピックでは語学教育を通して、アスリートや運営に関わるスタッフの方のサポートをしていました」と水野さんは話す。

ECCが行ったのは、主に選手や大会関係スタッフへの語学レッスン。「国際大会で必要とされる語学力は、コミュニケーションのためのもの。競技をするのが日本人の選手であっても審判が外国人の場合もありますし、相手チームや大会スタッフに日本語が通じないケースもあります。いろいろなシーンで英語によるコミュニケーションが必要となる中で、きちんと交流できる力を身に付ける必要があります」と水野さん。

自分の思いを伝えるにも、交渉するにも、相手の話を聞くにも、あらゆる場面でコミュニケーションが必要となる。世界中の選手が集まる場では、それは英語が基本となる。しかし、選手によって英語力には差がある。水野さんは「もともと、海外での試合が多い選手は英語でのコミュニケーションに慣れていますし、聞く力も話す力もあります。一方で、英語については初心者レベルという選手もいます。そのため英語のレベル別にクラスを分けてそれぞれに必要な力をつけていくレッスンを行いました」と話す。スポーツの知識を英語で深めていくのではなく、英語でコミュニケーションをとることがメインとなる。選手だけでなく、監督やコーチにもレッスンも行った。

「ユースオリンピック冬季競技大会では、日本代表選手団の出発前研修で、外国の選手とコミュニケーションをとるためのレッスンを行いました。またJOCのオリンピック強化指定選手や強化スタッフの方々が、個人でECCのスクールに通っていただくためのサポートとして優待も実施しました。思った以上に多くの方に通っていただき、語学力向上につながったのではないかと思っています」と水野さんは話す。ほかにも、JOCが入居しているJAPAN SPORT OLYMPIC SQUAREに所在するスポーツ団体へのレッスン(JOC役職員、競技団体のスタッフ対象)をしたこともあったという。
また、2019年3月に定年を迎えたECCのスタッフ鈴木淑尋さんが東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下:組織委員会)に出向し、大会業務に携わった。鈴木さんは「今後定年を迎える方や若い世代に新しい仕事への向き合い方のヒントにしてもらえたらという思いもあり、お受けしました」と話す。組織委員会では、国際局国際渉外部言語サービス課 言語サービスチームディレクターとして活動。世界各国のボランティア希望者とウェブ面談を行い、プロの通訳とボランティアによる言語サービスを競技会場や選手のインタビュー会場に提供することが役割だった。実際の大会では海外からのボランティアが来日できなくなるなど、事情がかなり変わってしまったが、通訳チームの研修やローテーション決めなどに従事したという。「ECCで長年働いて身に付けたコミュニケーション力や人間関係作りのスキルが役立ったと感じています」と鈴木さんは話す。
当初の予定とは大きく変わった大会で、ECCが担う役割にも大きな変化があった。「そんな状況でも、選手のレッスンや通学レッスンの優待、出張授業など、さまざまな形でサポートしてきました。できることをやるしかないという期間でしたが、ECCができるサポートは全うしたと実感しています」と水野さん。また、東京2020オリンピック・パラリンピックにかかわって、英語力の必要性を改めて強く感じたとも話す。「審判に口頭で申請する時や交渉する時、選手同士でコミュニケーションをとる時など、国際大会の多いスポーツでの英語の必要性を再認識しました。ECCのスクールに通っている生徒のみなさんにも、スポーツの場面でも英語は大切なのだということを伝えていけたらと思います」
ECCは建学の理念として「世界の文化向上とその恒久平和樹立に寄与したい」という言葉を掲げている。これは、「平和の祭典」と呼ばれるオリンピック・パラリンピックに通じるものであり、東京2020大会の基本コンセプトのうち、特に「多様性と調和」と通じるものがある。大会は終わったが、「今後も建学の理念に基づき、世界の文化向上と平和のために、語学を通してさまざまな活動をしていきたい」と水野さん。スポーツのシーンにも欠かせない英語。今後も日本人アスリートのコミュニケーション力向上をサポートしていきたいと語った。

素材提供:ECC

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