日本が誇る四季折々の魅力に迫る季節の絶景特集。まだ知られざる四季折々の表情を見せてくれる日本の風景に改めて魅了されたという人も多いはず。
今回は、中部・北陸エリアの絶景&風物詩をまとめてご紹介します。GWのお出かけに、来年の春の参考に。美しい絶景を写真で振り返るのもおすすめですよ。
弥彦村にあるご神体としても知られる弥彦山。弥彦スカイラインで車で15分ほどで山頂まで登ることができる。
山頂からは越後平野を眺めることができ、その景色は圧巻。特に田植えの時期に田んぼに水が張られると、朝日が照らす越後平野が黄金色に輝く。日本有数の穀倉地帯である広大な越後平野ならではの光景に、思わず息をのむ。
見ごろの時期:5月初旬(田植えの時季)
越後平野の水鏡(弥彦山の山頂から)
所在地 新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦2898
https://niigata-kankou.or.jp/spot/7462
富山県の東端の入り口にある朝日町の舟川は、両岸1,200メートルにわたって約280本の桜が並ぶ桜の名所です。
春になると、雪を抱く白馬岳・朝日岳の北アルプスを背景に、桜並木とチューリップ、菜の花が同時に揃う四重奏を楽しめます。
イベント「あさひ舟川“春の四重奏”」の期間中に、4月5日(土)19:00から21:00には、かがり火に照らされる幻想的な夜桜が楽しめます。昼と夜で表情の異なる桜をたっぷりと鑑賞してみては。
開催期間:2025年4月2日(水)〜16日(水)
あさひ舟川「春の四重奏」(あさひふなかわ はるのしじゅうそう)
所在地 富山県下新川郡朝日町舟川新
https://www.asahi-tabi.com/sijuusou/
お旅まつりは、小松市で毎年5月に行われる莵橋神社(うはしじんじゃ)と本折日吉神社(もとおりひよしじんじゃ)の春季例大祭。
目玉は、石川県の無形民俗文化財に指定されている曳山行事の「曳山曳揃え」。5月10日(土)15時から20時に行われ、各町の8基の曳山がダイナミックに移動し、一堂に揃う光景は圧巻。黄金色に輝く絢爛豪華な曳山を一目見ようと毎年多くの観光客でにぎわいます。
もう一つの見どころは子どもたちが曳山で熱演する「子ども歌舞伎」。役者に選ばれた子どもたちは、3ヵ月前から台詞を覚え、毎日稽古を行います。大人さながらの名演技に歓声が沸き上がるシーンもあり、会場が一体感に包まれます。
開催期間:2025年5月9日(金)〜11日(日)
お旅まつり(おたびまつり)
所在地 石川県小松市中心市街地ほか
https://www.city.komatsu.lg.jp/soshiki/1015/event/1/17423.html
5代103年間にわたり越前を支配した戦国大名、朝倉氏の城下町跡。
1573年に織田信長との戦に敗れたことで、火を放たれた城下町は廃れ、埋もれてしまいました。しかし、1967年からの本格的な発掘調査によって、町並みがほぼ完全な姿で発掘。非常に貴重な遺構となっています。
当時を再現した町並みも人気で、特に春は唐門と桜の組み合わせが大変風情があります。国の特別史跡に指定され、戦国時代にタイムスリップしたかのような気分を味わえます。
2022年には一乗谷朝倉氏遺跡博物館もオープン。展示室では、国指定重要文化財を含む、およそ800点の出土資料が展示されています。歴史好きにはたまらないこの場所を桜とともに楽しんでみては。
一乗谷朝倉氏遺跡(いちじょうだにあさくらしいせき)
所在地 福井県福井市城戸ノ内町
https://ichijo-dani.com/
世界最高峰の花火大会「The絶景花火『Mt.Fuji』2025 〜世界花火博〜」が、今年も富士山1合目の「ふじてんリゾート特設会場」で開催。残雪の富士山と桜を愛でながら、花火の臨場感を満喫できる絶好の機会です。
100年以上の歴史を持つ日本を代表する花火師BIG4が競演する豪華絢爛な花火は、どのシーンも目を離せない優美さ。花火の音は富士山に反響、打ち上げ場所から観覧席まで遮るものがない最高の環境のため、花火の衝撃をカラダ全体で感じられるのもたまりません。
2025年は「花火で世界はつながる」をコンセプトに日本の4大花火師に加え、海外でもトップクラスの花火師をアメリカ、スペインからも迎えます。
また、今年は特別演目として、愛知県豊橋市にある吉田神社の手筒花火も登場。世界遺産における手筒花火の演目実施は、初めてのこと。期待が高まります。
他の花火大会では体験できない最高級の絶景花火による特別な体験をしてみては。
The 絶景花火『Mt.Fuji』2025〜世界花火博〜
【開催日時】 2025年4月19日(土)予定 ※雨天決行荒天時中止
【開催場所】ふじてんリゾート特設会場(山梨県南都留郡鳴沢村) ※富士山1合目敷地内
【開場/開演】 開場:16:00(予定)開演:18:30(予定)※日の入り18:24
https://the-zekkeihanabi.com/mt-fuji/
その可憐さと規模の大きさから「天下第一の桜」と称され、日本三大桜の名所でもある高遠城址公園の桜。樹齢140年を超える古木を含め約1,500本が咲き誇る姿は圧巻です。
高遠城址公園で鑑賞できる桜は、ソメイヨシノより小ぶりで赤みが強い固有種タカトオコヒガンザクラ。満開時の薄紅色に染まった桜雲のような情景は、誰もがうっとりと魅了されます。
夜桜ライトアップでは幻想的な雰囲気を醸し出します。園内の一部ではプロジェクションマッピングの演出も予定されていて見応えたっぷり。
ほかにもハート型のフォトフレーム「SAKUフレーム」やインスタ風フレームが園内に設置され、記念の一枚を撮影できます。また、伊那市の無形文化財に指定されている「高遠ばやし」が園内を巡行。さくら茶のサービスも行われるなど、イベントも盛りだくさん。
日本有数の桜を催しものとともに楽しめます。
例年の見ごろ:4月上旬〜中旬
高遠城址公園さくら祭り(たかとおじょうしこうえんさくらまつり)
所在地 長野県伊那市高遠町東高遠
https://takato-inacity.jp/2024/
木曽川渡し場遊歩道は、木曽川沿いに続く全長約600メートルの遊歩道。道沿いには竹林が広がり、その美しさから、かぐや姫の散歩道とも呼ばれている。
木漏れ日が差し込むと、ほどよい明るさを生み、静寂の中に風の音、鳥の声、川の音が聞こえてくる、絶好のリラクゼーションポイントに。
歩道には竹チップがふんだんに敷き詰められ、ふわふわとして柔らかな感触や竹の香りを楽しみながら散策できる。
遊歩道沿いには、歴史的遺跡や水の侵食によってできた様々な奇岩などを見ることもできる。
木曽川渡し場遊歩道(かぐや姫の散歩道) (きそがわわたしばゆうほどう かぐやひめのさんぽみち)
所在地 岐阜県可児市土田2663
https://www.kankou-gifu.jp/spot/detail_5529.html
標高300メートルの丘陵地・日本平に位置する「日本平夢テラス」の3階「展望フロア」からは、駿河湾ごしに仰ぎ見る富士山、眼下に見える清水港、伊豆半島、南アルプスなどが一望でき、360°の大パノラマビューは、まさに至福の絶景。
四季折々の美しい姿を見せてくれる富士山に代表される、四周の眺望を存分に楽しめる。また、夜には静岡市を一望できる夜景も見られる。
1階は「展示エリア」となっており、日本平の歴史や文化、地形の成り立ちなどを学ぶことができるほか、隈研吾建築都市設計事務所による、静岡県産の木材をふんだんに使った、周囲の自然と調和した建物を感じることができる。また、2階「茶房夢テラス」の「お茶カフェ」では、静岡県産のお茶や季節のお菓子とともに、景色を楽しみながらくつろぐことも。
4月中旬・下旬から5月上旬にかけて、静岡市は「新茶」の季節。茶畑と富士山の景観を楽しむのも一興だ。
日本平夢テラス(にほんだいら ゆめてらす)
所在地 静岡県静岡市清水区草薙600-1
https://nihondaira-yume-terrace.jp/
愛知県と長野県の境にある、標高1,415メートルの県下最高峰・茶臼山と、標高1,358メートルの萩太郎山の間に広がる茶臼山高原。
この高原内の萩太郎山山頂付近には「芝桜の丘」という花畑があり、南アルプスの山々と川の流れを6種類の芝桜で描いた「天空の花回廊」が楽しめる。
茶臼山高原は、初夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色など、四季折々美しい自然美が広がる絶景スポット。
毎年5月中旬から6月上旬にかけて、22,000平方メートルの広大な敷地に、約40万株の芝桜が咲き誇る。
夜間はライトアップされる日もあり、満天の星と芝桜の美しい写真を撮影できたり、野生の鹿に出会えるナイトサファリ体験も。
また、茶臼山のある豊根村は標高が高く、愛知県の中でも桜の開花が遅いエリア。お花見シーズンを逃してしまった方も、情緒的な日本の原風景と桜の景観を楽しむことができる。
茶臼山高原の芝桜(ちゃうすやまこうげんのしばざくら)
所在地 愛知県北設楽郡豊根村大字坂宇場字御所平70-185
https://www.aichi-now.jp/spots/detail/140/
文=CREA編集部