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すべてが天然温泉100%のかけ流し 13か所の外湯が訪れた人を歓待する 野沢温泉村のリトリートスポット3選

  • 2024年4月5日
  • CREA WEB

野沢温泉の中心にある、村を代表する外湯「大湯」。

 数々の温泉はもちろん、サウナやヨガ、森林ウォークなど、心身を癒すスポットやプログラムが豊富に揃う野沢温泉村。美しい自然の恵みをたっぷり吸収して、自分自身をリセットするひとときは、グリーンシーズンを迎える野沢温泉村で満喫したい。




外湯は13ヶ所! 気軽に湯めぐりが楽しめる温泉街


美しい木造りの建物が江戸時代の湯屋を思わせる「大湯」は野沢温泉のシンボル。

 端から端まで歩いて20分たらずという、こじんまりした野沢の温泉街。けれど、そこには外湯と呼ばれる古くからの共同浴場がなんと13ヶ所も点在している。それぞれ造りも大きさも異なり、周辺の住民が「湯仲間」という制度をつくり、当番制で毎日掃除をしているそう。観光客も利用することができるが、決められた料金はなく、入り口の箱に感謝の気持ちとして思い思いのお賽銭を入れるのがならわしだ。


各外湯には賽銭箱が設置されている。

 中でも村のシンボルともいえるのが、温泉街の中心にある「大湯」。江戸時代の湯屋の趣を思わせる佇まいで、海外からの観光客からも人気を集めているという。湯船は「あつ湯」と「ぬる湯」の2つ。野沢温泉は湯温が高いのが特長で、「あつ湯」はもちろん「ぬる湯」でも慣れない人には熱めなので要注意だ。


野沢温泉発祥の湯ともいわれる「熊の手洗湯」。美肌効果があると評判で、湯上がりの肌はしっとりスベスベに。

 数ある外湯の中でも美肌の湯として知られるのが「熊の手洗湯(てあらゆ)」だ。その昔、手負いの熊がこの温泉で傷を癒していたことから発見されたという伝説が残る外湯で、切り傷やかぶれ、肌荒れに効果があるといわれ、女性からの人気が高い。野沢温泉にしては湯温が低めなのも特色だ。

 近年は新たな日帰り入浴施設「麻釜温泉公園 ふるさとの湯」も加わり、ますます外湯めぐりが楽しくなっている。この地を愛したアーティスト、岡本太郎の書による「湯」の文字がデザインされた野沢温泉オリジナルタオルを片手にたどってみては?


村の人たちの台所、麻釜。ここで茹でた野菜や卵はひと味違うといい、毎日通うレストランのシェフの姿も。

 さて、温泉街をのんびり散策していると、湯屋ではないのにもうもうと蒸気が立ち上がるちょっと不思議なスポットに出会うはず。

 ここは、90度以上の温泉がこんこんと湧き出し、大釜、丸釜、茹釜(ゆでがま)、竹伸釜(たけのしがま)、下釜の5つの湯溜まりをなしている「麻釜(おがま)」。国の天然記念物に指定されており、観光客は足を踏み入れることができないが、村の人たちは野菜や卵を茹でたり、野沢菜を洗ったりと日々活用している。

 野菜が茹で上がるまでのんびりおしゃべりを楽しむ村の人たちの姿もあり、まさに「野沢温泉の台所」といった光景は、見ているだけで心を和ませてくれる。これもまた、野沢温泉村の癒しのひとつだ。


村の各所には麻釜以外にもこうした源泉が流れるボックスが。

世界に1台のモバイルサウナはまるで小宇宙

◆The COSMIC SAUNA(コズミック・サウナ)


定員4名というコンパクトな室内はまさに小宇宙。心静かに、ゆっくり自分をリセット。

 鎌倉から野沢温泉村に移住したアクティビティガイド、高野隼人さんが総勢80人のサウナビルドワークショップで造り上げた「The COSMIC SAUNA」。トレーラーで移動できるモバイルサウナで、現在はリゾートコンドニミアム「さかや-はなれ- 寿命延」にパーキング中。4月下旬から北竜湖湖畔に移動する予定だ。

 木組みの隙間から光が差し込むドーム状のサウナは、その名のとおり小さな宇宙を思わせ、何とも神秘的。


すぐ隣の開放的な源泉掛け流し温泉「亀の湯」も利用可能。

 2015年の夏、フィンランドで初めてサウナを体験し、自然と一体になり、自分と向き合う豊かな時間に感動したという高野さん。「大好きなサウナを好きな場所で楽しみたい」と、「The COSMIC SAUNA」を開発。これまで北竜湖でSUPとサウナを同時に楽しめるアクティビティ・イベントを開催するなど、長野県を中心にさまざまな場所へ移動し、ポップアップを行ってきた。


冷却用の天然水で満たされているのは、何と野沢菜漬けの樽!

 茶室を思わせる静かな空間で、弾ける薪の音を聴きながら心を鎮め、じっくり汗を流す。そして熱い体で冷たい天然水で飛び込めば、「あるがままの幸せ」が深く満ちてくるのを感じるにちがいない。野沢温泉への旅は水着をどうぞお忘れなく。

The COSMIC SAUNA

所在地 長野県下高井郡野沢温泉村豊郷9288 さかや-はなれ- 寿命延(4月下旬からは北竜湖湖畔に移動予定)
営業時間 ①10:30〜12:30、②13:00〜15:00、③15:30〜17:30 要事前予約
料金 15,000円〜(使用人数による)
定休日 不定休
https://cosmic-view.com

大自然の中で五感を解き放つリトリート体験

◆Snow Crystal Wellness


都会の喧騒を離れた森林の中でゆっくり呼吸し、ウォーキングやヨガで心と体を整える森林セラビーⓇウォーク。

 野沢温泉村にあふれる四季折々の自然に身を委ね、日々の暮らしでこわばっていた心と体を解放する時間を体験させてくれる「Snow Crystal Wellness」。ヨガ、ピラティス、LNT、WAFAの国際ランセンスを持ち、森林セラピー®ガイドでもある野沢温泉村出身の松村弘美さんが提供する、ヨガ・メディテーションや森林セラピー®ウォークなどのリトリートプログラムだ。


ヨガでひと汗かいたら源泉かけ流し温泉の外湯に寄るのもいい。

 以前東京で暮らしていた松村さんは、野沢温泉へ帰るたび心身がイキイキと元気になることを実感し、野沢温泉こそリトリートに最適な場所であると気づいたという。自身が生まれ育った村の自然や生活、文化を体験することによる「新たな発見と自己開発・原点回帰の旅時間作り」を提供したいと話す。


ハート形が愛らしい北竜湖ではSUPYOGAも楽しめる。

 森に囲まれたハート型の北竜湖や歴史ある神社の境内など、季節ごとの美しい自然や村の暮らしに触れながら、心身のバランスを整え、五感を解放する。そんな豊かな時間を過ごせたら、旅の前とはちょっと違う自分に出会えるかも。


Snow Crystal Wellness代表の松村弘美さん。

Snow Crystal Wellness

所在地 長野県下高井郡野沢温泉村大字豊郷前坂8399-2 F4
電話番号 090-6514-8207
料金 ヨガ 3,300円(1時間)、森林セラピーⓇウォーク 6,600円〜 要事前予約
定休日 無休
https://nozawayogawellness.com

野沢温泉村

アクセス 最寄り駅はJR北陸新幹線 飯山駅。飯山駅からは直通バス「野沢温泉ライナー」で約25分 600円。
車は上信越自動車道豊田飯山ICから国道117号で約30分。村内はコンパクトにまとまっており、ほとんどの場所まで徒歩で移動できるのも魅力。

文=張替裕子(Giraffe)
写真=榎本麻美
取材協力=長野県観光機構

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