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日本統治時代の光景が残る街。台湾・ 嘉義を巡るなら。夜市から徒歩30秒 ホテル「蘭桂坊花園酒店」を拠点に

  • 2024年3月28日
  • CREA WEB

日本統治時代に栄えた台湾南部の街「嘉義」へ

 台北から台湾高速鉄道に乗り込み、列車に揺られること約1時間半、台南駅のひとつ手前に位置する「嘉義」は、日本統治時代に林業の拠点として大きく発展した街だ。阿里山の良質な檜を日本へ輸出するため、阿里山森林鉄道が敷かれ、当時嘉義は台湾の4大都市の1つに数えられるほどの賑わいを見せたという。


古い民家の軒先には植木鉢が所狭しと並ぶ。写真 衛藤キヨコ

 それから80年近くが経った今なお、日本統治時代の建物が数多く残り、当時の面影を色濃く残す嘉義。近年は特に台湾国内でも旅行先として人気を集め、その古き良き魅力に惹かれた若者の移住者も増えているのだとか。若者たちが古い建築をセンス良く改装し、お洒落なカフェや飲食店をオープンさせ、ノスタルジックな街の中にユニークな化学反応を生んでいる。そんないま注目の嘉義を巡る拠点として、日本人観光客におすすめなのが、ホテル「蘭桂坊花園酒店」である。

街の中心にある夜市から徒歩30秒という好立地

 元々古物商をしていた陳輝玲さんが6年前に、夫の故郷である嘉義のために何かしたいという思いで、オフィスとして使われていたビルを改装してオープン。嘉義の風景が、かつて仕事でよく訪れていた1980年代の香港に似ていると感じ、香港の繁華街「蘭桂坊」をホテルの名に冠した。ロビーには彼女のコレクションである清の古美術と、阿里山の檜を使った大きなベンチが並べられ、オリエンタルな雰囲気を醸し出している。


木のぬくもりを感じるロビーフロア。朝はダイニング会場に。写真 衛藤キヨコ

 有難いのは、日本語対応が可能なスタッフが常駐していること。ホテル周辺のおすすめ飲食店を日本語でパンフレットにまとめてくれているので、食事先に困った時も安心だ。さらに、嘉義一番の繁華街である「文化路夜市」から徒歩で約30秒という好立地。街の主要部が半径2キロメートル圏内にすっぽりと収まるサイズ感の嘉義だから、基本どこへ行くにもホテルから徒歩か自転車で巡ることができる。

時間がゆったりと流れる街


家族連れでも広々と過ごせる畳付きの客室。写真 衛藤キヨコ

 客室は、日本統治時代の嘉義を感じてほしいと、一部は畳付きに。ゆったりと荷物を広げてもまだゆとりある設計がうれしい。朝食ビュッフェは台湾らしいメニューが満載で、嘉義が発祥の地と言われる「鶏肉飯」は必食だ。


朝食には台湾らしいメニューがズラリと並ぶ。©蘭桂坊花園酒店

「嘉義は台南と文化圏が近いので、よく比較して語られます。台南はよく日本の京都に例えられますが、私は嘉義の方が京都に似ているのではないかと感じています。歴史的な建物がよく残っていて、時間の流れがゆったりとしているんです」と語るのは、「蘭桂坊花園酒店」マネージャーの顏永明さん。

旅情を感じさせるノスタルジックな光景


猫より犬が多い嘉義。台湾犬にも出会える。写真 衛藤キヨコ

 のんびり街歩きすれば、色褪せた看板や市場をうろつく老いた野犬、淡いブルーの鉄窓花がついた民家など、旅情を感じさせるノスタルジックな光景が次々に現れる。日本統治時代の建物をリノベーションした、お洒落なカフェや雑貨店を巡るもよし、阿里山森林鉄道を使って阿里山とセットで楽しむもよし。北東部には、日本統治時代の街並みが修繕・復元された「檜意森活村」というエリアもあり、人気の観光スポットとなっている。

「ぜひ4泊ぐらい時間をかけて滞在していただき、嘉義のゆったりとした時間の流れ方を体感してほしいです」という顏永明さんの言葉どおり、予定を詰め込まずぜひ気ままに過ごしてほしい。穏やかな時間が流れる街で深呼吸。身も心も癒されるはずだ。

蘭桂坊花園酒店
ラングェファンファユェンジョウディエン


夜市から30秒と好立地に立つ。©蘭桂坊花園酒店

所在地 嘉義市西區延平街250號
電話番号 05-228-8228
IN15:00 OUT11:00
室数 70室
料金 3,000元〜(2名1室、朝食込み)
https://www.lankwaifonghotel.com.tw/

文=CREA編集部
写真=衛藤キヨコ、蘭桂坊花園酒店

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