レトロな街歩きが楽しい川越。蔵造りの街並みで知られる川越一番街商店街からほど近い場所に、大正時代を思わせる喫茶店「シマノコーヒー大正館」があるのをご存知でしょうか。1996年のオープン時から変わらない小さなお店は、いつも地元の人や観光客でいっぱい。ビロード貼りの椅子に腰をかけ、川越らしいクラシカルなカフェ時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
西武新宿線本川越駅から徒歩9分。川越中心部の大正浪漫夢通りと呼ばれる小路に「シマノコーヒー大正館」があります。すぐ先に続く川越一番街商店街が重厚な蔵造りの建築で明治時代の面影を伝えているのに対して、この界隈は大正～昭和初期の建物が多いエリア。こちらの建物も1933（昭和8）年の建築。当時は呉服店だったというクラシカルな雰囲気の一軒です。
こちらでぜひ味わいたいのが、見た目にもレトロ感たっぷりの「プリンアラモード」。銀色のステンレス製デザートカップの上に特製のプリン、バニラアイス、フルーツ、缶詰のみかんを並べ、仕上げにチェリーとホイップクリームで飾った“正統派”の一品。しっかりと固めで、ほろ苦いカラメルソースを効かせたプリンは長年のファンも多いお店自慢のスイーツだそう。
鮮やかなグリーンが目を引く「クリームソーダ」も定番のメニュー。メロンソーダにバニラアイス、ちょこんとのせた真っ赤なチェリーが昔なつかしい雰囲気。背の高いグラスのなかでしゅわしゅわと弾ける炭酸を見ながら、のんびり味わいたいドリンクです。
シンプルな味わいながらサクッと焼き上げた食パンの香ばしさがクセになる「ヤキサンド」も見逃せません。ハムチーズエッグ、ツナレタス、ポテトレタスの3種類があり、注文を受けてからつくるためできたてのあつあつが味わえます。午前中の8～12時ならゆで卵、サラダ、ドリンクが付くお得なモーニングセットで味わえるので、混雑する午後を避けて朝食やブランチに味わうのもよさそうです。
ちょっと小腹が空いたというときには自家製のクッキーも好評。ポコポコと静かな音をたてながらゆっくりとサイフォンで淹れる自家焙煎のコーヒー各種と一緒に味わってみて。
地元・川越出身のマスターが「大正時代の喫茶店」をテーマに店を開いて27年。今も変わらずに静かに時を刻む「シマノコーヒー大正館」で川越らしいひとときを楽しんでみてはいかがでしょうか。
