埼玉県の秘境エリア・秩父の小鹿野町(おがのまち)で、地産のハチミツを使ったハチミツ酒などを製造する〈ディアレットフィールド醸造所〉。この醸造所から、ハワイに咲く赤い花「レフア」の希少な蜂蜜を使った、トロピカル&ハニーな「ハワイアンミード」2種類が新たに登場しました。
世界最古のお酒のひとつともいわれる、蜂蜜を発酵させてつくる無添加・無香料のハチミツ酒でハニーワインとも呼ばれる「ミード」。ギリシャの神々の酒宴で振舞われていた神酒ネクタルのモチーフがハチミツ酒だという説が有力なんだそう。日本ではまだまだ知られていないお酒ですが、昨今、世界的にミードメーカー(ミーダリー)が増えてきています。
2017年に創設された〈ディアレットフィールド醸造所〉があるのは、秩父のまちなかから車で1時間、ひと山ふた山越えた小鹿野の奥、藤倉の地です。猛禽や鹿が現れる山奥の廃校の一角で、ミードをつくっています。
ワインでは使用されるブドウの品種が異なると味が変わりますが、蜂蜜酒も同じです。〈ディアレットフィールド醸造所〉ではこれまでも林檎花、オレンジ花、ライチ花などハチミツ違いのハチミツ酒を製造してきました。そしてこの夏、〈ディアレットフィールド醸造所〉ではハワイ直送の火山に咲く赤いレフア花の希少な蜂蜜を使った、「ハワイアンミード」2種を限定醸造しました。
日本酒造りを応用した製法でつくる、南国香るハチミツ酒製造に関しては、国産ハチミツ酒では先駆者の〈会津ミード〉をつくる日本酒蔵の佐藤利也氏が製造指導。日本酒づくりを応用した日本にしかない日本酒酵母、火入れや濾過の工程を経てつくられた「ジャパニーズミード」に仕上がっています。
ハワイ産の赤いレフア花の希少な蜂蜜を水で希釈して、1か月ゆっくり発酵するハチミツ酒。原料は蜂蜜・水・酵母のみで、550リットルの製造に対して約40%の割合となる、ハチミツを約220キロ使用しています。
〈ハワイアンドライ〉はその名の通り、爽やかなハチミツの甘いフレーバーと、後味スッキリな味わいが特徴です。ハチミツの甘い香りに、南国フルーツやミントのような清涼感で、暑い夏でもキリッと涼やかにいただけます。
ライチ花の蜂蜜を追加トッピングした〈トロピカルフルーティー〉は、南国フルーツの香りと、ひとつまみのハーブをアクセントに入れた、浜辺で楽しむ甘口カクテルのような蜂蜜酒です。無香料・無着色でハチミツ&水100%で造る珍しいお酒で、ハチミツ由来のナチュラルな南国の香りが楽しめます
ロックや炭酸・ジンジャーエール割りなど、多彩なハチミツ酒の楽しみ方ハチミツ酒は、キンキンに冷やしてチーズと合わせて飲むのが最高です。ジンジャーエールやジュースで割って、お肉やBBQと合わせるのもいいでしょう。アルコール度数が10%のため、炭酸割り、ロック、ジュース割りなどもおすすめ。このほか、バニラアイスにかけたり、カフェラテにいれたり、紅茶に注いでみたり、さまざまな呑み方が楽しめます。
開栓前は常温保管が可能で、開栓後は冷蔵保管で1ヶ月ほどゆっくり楽しめます。
これまで約3000円の価格帯が多かったミードでしたが、クオリティを維持しつつ、蜂蜜の自社輸入などでコストカットした製法に切り替えたディアレットフィールド醸造所。自宅で常時飲むお酒としてミードが定着するよう、手に取りやすい価格を意識して開発されています。
ほんのり自然な甘さで、夏でもスッキリいただけるハチミツ酒。ハチミツは栄養価も高いので、夏バテ予防にも良さそうです。
information
ディアレットフィールド醸造所
Web:〈ディアレットフィールド醸造所〉公式ウェブサイト
Web:「ハワイアンミード」先行販売プロジェクトページ
writer profile
Riho Nakamori
中森りほ
なかもり・りほ●東京生まれ東京在住のフリーライター/編集者。仕事やプライベートで月に1回以上、地方や海外へ。各地のおいしい食べ物やお酒、素敵なホテルや旅館を発掘するのが趣味。好きな番組は『ブラタモリ』『六角精児の呑み鉄本線・日本旅』。