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海野和男のデジタル昆虫記

カタクリにヒメギフチョウ

カタクリにヒメギフチョウ
2021年04月25日

昨日に続きヒメギフチョウの話題。
20日近く前に撮影したものだ。今頃はもう終わりで、採集者は来ないと思うので載せることにした。
実はこの写真を撮った日は3匹しか蝶は現れなかった。
毎日そこで写真を撮っている方によると、その前の日と当日の朝はたくさんいたそうだ。ところが網を持った3人組がやってきたそうで、かなり採集されてしまったのではないかと言う話だった。毎日来ていて、写真を撮っているのだから、数は大体わかるのだろう。
ヒメギフチョウの棲息地は保護されているところもあるが、ここは、地元の人が枝打ちなどをして、生息環境を保っている。そしてこのあたりではヒメギフチョウは個人的以外に保護されていない。法的規制はないから、採集者にとってみれば、せいぜい、人が見ている前では捕らないというのが精一杯だろう。
この付近ではかなり棲息地が狭いところが多く、危機に瀕していると言っても過言ではない。
なんとかならないものかと思う。
 チョウは採集者に採られて減るばかりではない。もっと大きな気候変動等の要因で環境が変わったり、人為的な環境破壊などで、絶滅の危機に瀕しているチョウも多い。先日書いたことだが、ここでもう一度書いておく。
ヒメチャマダラセセリという、北海道の十勝にそびえるアポイ岳の高山帯だけに住む小さなチョウがいる。風前の灯火だという。保護された場所なので、絶滅の危機にあるとは思いも寄らなかった。ところがハイマツが棲息地を覆い、ヒメチャマダラセセリの住む草原が失われた結果、調査地での幼虫の個体数が2019年には90匹になってしまったという。
逆に保護された場所であるだけに、気候変動などによる植生の変化を食い止めるにも様々な法律の壁がある。蝶類保全協会がようやく許可を取り、本格的な保全活動をはじめた。知らないうちにに絶滅してしまったという最悪の事態を防ぐには今しかない。時間は勿論、お金もかかる。
そこでクラウドファウンディングで資金を集めている。もう一歩で目標に達する。このクラウドファウンディング、是非成功させて頂ければと思う。

カタクリに舞うヒメギフチョウの動画をアップしました

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