タイから戻っていますが、今月の小諸日記は連載で日本の昔のカメラについて、カメラの写真とそのカメラで撮った写真を毎日更新します。
ミノルタXDは世界初の絞り、シャッター両優先AEカメラがミノルタXDである。1979年2月の発売、重量560gと小型軽量のボディー、当時、世界で最も進んだAE機構で、ライカR4の原型にもなったという優れたカメラであった。そのころの日本のカメラはオリンパスOMにはじまる小型軽量のものが多く、今の大型の一眼レフと比べて、とてもスマートなデザインのものが多い。
このXD-5は輸出専用機である。当時は輸出用は国内とネーミングを変えるのが普通で、XDも北米用はXD-11と名付けられた。このXD-5はXD-11から絞りを直読窓を取り去って、価格を安くしたものである。(実際にはこれくらいで値段が安くなるとは信じられないが、これは販売戦略であろう)。他にXD-7というのがあり、これは主にヨーロッパ向けのXDである。
レンズはMD ROKKOR-X 45mm F2。こちらも価格を下げるため、F値を暗くした戦略レンズであり、XD-5などの安いカメラに標準装備されたのだと思う。
ところがこのレンズ、ボケ味と、しっとりとした描写が評判のレンズである。それ故、中古価格は今では50mm/1.4の2倍以上する。ミノルタにはレンジファインダー用の定評ある45mmレンズがあり、その流れを汲んでいるレンズなのかもしれない。写りはなかなかのものがある。
XDは良いカメラである。ところで中古でXDを購入するときの注意.XDは電子制御カメラだから、不完全なものは避けた方が無難である。中古で購入するときの注意はシャッタータイムラグである。これはエアダンパーが粘るために起こるXD特有の現象である。オーバーホールで完調になることが多いが、オーバーホール代は2万円近く見た方がよい。(ただ、それは2002年の時の話で、今は無理かもしれない。)このカメラで撮った写真はこちら
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