オートレフレックスTCは、1976年の発売。好評だったT3を小型軽量化した感じのカメラだ。重量は510g、T3より200g以上軽い。1/8以下のスローシャッターが省略されたぐらいで、後の機能はT3と大差ない。金属シャッターで1/125までストロボ同調するなど当時の最新のスペックをそなえている。
コニカと言えば日本でもとても古いのカメラメーカーで、現在では一眼レフを作っていないが、60年代後半から70年代には一眼レフも好評であった。
付けてあるレンズはマクロヘキサノンAR55mm/3.5だが、昔欲しくて仕方がなかったレンズである。しかし必用でない物にはお金をかけられなかった時代だった。レンズは1×アダプター付で84年のカタログにも現役で31800円とある。多分70年代は2万円ぐらいだったのではないだろうか。
このレンズは写りはともかくとして仕上げがとても良く、使いやすいアイデアが秘められたレンズだ。写真でわかるようにレンズの上部に無限から1/2倍までの目盛りがある。使いやすいアイデアが何かは、等倍アダプターを付けるとわかる。等倍アダプターを付けるとレンズの上下が逆になるのだ。つまり付けないときに上から見えた部分が下側になる。そして上から見える部分には1/2倍〜1×までの目盛りが彫ってあるのである。アダプターを付けても必要な部分だけが見やすい位置に来るように設計されているわけだ。大変に凝った作りである。それにオート絞りはこの等倍アダプターをつけても使えるのにもびっくりしたものだ。 このカメラで撮った写真はこちら
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