イギリスの博物学者アルフレッド・ラッセル・ウオーレスは1854年から1862年にかけてマレー諸島を探検した。
サラワクでウオーレスが見つけたチョウの新種の中でとびきり彼を喜ばしたのがアカエリトリバネアゲハである。
アカエリトリバネアゲハは、今でこそマレーシアで手軽に見られるチョウだが、身近なチョウになったのはそんなに昔のことではない。ぼくが子どもの頃にも、まだまだ珍しいチョウで、一般のコレクターが手にすることができなかった。身近なチョウの一つになったのは1960年頃になって、カメロンハイランドでの多産が知られてからである。
マレーシアのものと、ボルネオのものはオスはさほど違わないが、ボルネオのものが原名亜種で、ウオーレスが採集したそのものである。ボルネオでは少ないと思っていたが、ムル国立公園ではかなり多く、花にもよくやってくる。マレーシアで花にくるのを撮るのは意外に難しい。というより吸水集団に目を引かれて、花を探さないからでもある。今度のボルネオ旅行でも又撮影したいものだ。
海野和男写真事務所へのご連絡、小諸日記へのご意見
プロフィールページのアドレスへ
掲載情報の著作権は海野和男写真事務所に帰属します。
Copyright(C) 2024 UNNO PHOTO OFFICE All Rights Reserved.