メスが飛んでいたのでかなりの距離を追いかけ、産卵を撮ることができた。けれど卵はうまく見えない。ここはギフチョウとヒメギフチョウの混棲地で、食草はウスバサイシンが多い。けれど,それより多いのがこのフタバアオイ。高校生の頃、フタバアオイでギフチョウや,ヒメギフチョウを飼ったことがある。それはウスバサイシンは近くになかったからで代用食だ。
子どもの頃つきあいがあった、宮川澄昭さんという歯医者さんによれば,高尾山の木下沢で,フタバアオイから幼虫を捕ったという話を聞いた。その場所に実際連れて行っていただいたが、たくさんのフタバアオイがあった。それは1960年代。宮川さんが幼虫を見つけたのは40年代のことだ。
フタバアオイでは1令幼虫がうまく育たないことがあったが、ある程度大きな幼虫は問題なく育った。しかし野外でのフタバアオイでの産卵は記録は少ないと思う。けれどこのギフチョウは迷わず,フタバアオイを探していた。
残念ながら,産卵をはじめたとたんに曇ってしまい,チョウは休んでしまった。それでも葉を見ると4個の卵があった。
それは教えて頂いた場所だが,地図を見てぎょっとした。ぼくが22歳の時にはじめてヒメギフチョウの産卵を撮影した場所ではないかと思ったからだ。撮影地に行って、実際その場所であることを確認した。その10年後の30年ほど前には、ほとんど見ることができなかった場所だ。
そこで、ギフチョウとヒメギフチョウがたくさん飛んでいた。チョウは飛び回ってばかりでとまらない、それで写真はよいものは撮れなかった。
円内は卵、フタバアオイの花
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