長野県に来てから、ゴマシジミを撮影したのは初めてだ。30年ほど前はゴマシジミの産地は山梨、長野に多く、学生時代から親しみのあるチョウだった。ところがこの20年ほどは見られる地域がどんどん少なくなってしまっている。
以前たくさんいた場所では、伐採地に多かった。伐採されて木が生えてくる前の草原にはワレモコウが多く、そんな場所で見ることができた。ゴマシジミはそうした場所を点々として暮らしていたように思う。
ぼくがゴマシジミを見たことがないというので、チョウの保全に関わっている方が、電話をかけてきてくださった。ありがたいことである。そこで今日は教えていただいた場所に行ってみた。天候は余りよくなかったけれど、いくつか見ることができた。そこは野焼きが行われているようだ。野焼きにより草原が良い環境に保たれているのだろう。ゴマシジミは、アリの巣の中で育つから、野焼きをされても問題がないのだろう。
ネットを持った方が1名おられた。どうせいなくなってしまうのだから採りたいというのは、ぼくも学生時代はチョウを採っていたからよくわかる。けれど。今は、生息地がごく限られた場所になってしまっているこのようなチョウは、保護されているいないにかかわらず、網で採るべきではないと思うのだ。そして以前よりも環境の保全をしようという方も多いし、一般の方の関心も高いのだから、有名な種については、昔のように採集しなければ記録が残らないという心配も無用のように思うのだ。
◎新潟県民会館で6日から開催の世界の大昆虫王国で、9日(土)11時と14時半の2回、昆虫のお話をします。
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