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海野和男のデジタル昆虫記

名和昆虫博物館とギフチョウ

名和昆虫博物館とギフチョウ
2006年04月10日

 日本で一番新しい昆虫館は、今度4月29日、四国の丸亀市にあるニユー レオマワールド内にオープンする「せとうち夢虫館」だが、日本一古い昆虫館といえば岐阜市の岐阜公園内にある「名和昆虫館」だ。今日は海野和男の昆虫教室の収録で、名和昆虫館を訪れた。
 名和昆虫館は明治29年に名和靖さんによって作られた博物館だ。その建物は歴史を感じさせる瀟洒な洋館だ。最初の建物も記念館として今の敷地に移設されている(手前)、そして本館は(奥の建物)大正8年に作られたものだ。そして代々、世襲で昆虫館を続けてこられ、現在は5代目の名和哲夫さんが館長だ。
 岐阜といえば、ギフチョウ。ギフチョウといえば名和靖、そして昆虫館といえば「名和昆虫館」というのがぼくの少年時代の思い出だ。初めてこの昆虫館を訪ねたのは確か、高校に入った年の春だと思う。ギフチョウに会いたくて、名和昆虫館を訪ねた。館員の方が教えてくれたのは三田洞の岐阜薬科大学の裏山。ギフチョウはいたことはいたのだが1〜2匹しか見られず、捕まえることはできなかった。そこでもう一度翌日にいったら、「ぼうや、それでは秘密の場所を教えてあげようといって、谷汲を教えてくださった。そして岐阜でギフチョウを採りたいという夢が叶った思い出の場所だ。
 館内の展示は標本中心だが、テーマ性が強く打ち出されている。2Fは全てクイズ形式の展示で解説調ではないのがよい。子供たちの興味を引きそうだ。財団法人ではあるが、ほとんど個人経営の昆虫館で年間5万人ぐらいの入場者だという。少ない予算の中でのやりくりした展示はなかなかすばらしい。初めて見たダルマクワガタなどもあってびっくり。そしてもっと驚いたのは生きたギフチョウが水槽で展示してあったことだ。ちゃんと花にとまっていた(写真下)。温度を低めにすることで、花の蜜も吸い、長生きするそうだ。この展示は飼育した蛹を時期をずらして羽化させるので、3月から4月にかけての1ヶ月半ぐらいは見られるそうだ。
Caplio R4

◎ビデオで贈る海野和男の昆虫教室。第32回はギフチョウの話。まだまだ続きます。

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