サイト内
ウェブ

海野和男のデジタル昆虫記

ハエが手を摺る足を摺る

ハエが手を摺る足を摺る
2003年12月10日

ヤツデの葉の上ではキンバエの仲間が日向ぼっこをしながら手をこすりあわせたり、足をこすりあわせたりしている。ハエが手足をこすりあわせるのは感覚器官がある手足を綺麗に保つためだ。
 「やれ打つなハエが手を摺る足を摺る」と詠んだのは小林一茶である。小林一茶のころはどれくらいの数のハエがいたのだろうか。ぼくの子供のころは東京にはイエバエはたくさんいて、小学校ではハエトリ競争があった。1969年に初めてフイリッピンの山奥に行ったとき、山の中のバスの発着所にあった茶店で、おびただしい数のハエが食べ物にとまっていた。本当にパンが見えなくなるぐらいの数だった。けれどハエ、特にイエバエは人間活動と共に増え、ゴミ処理が進んだ近年は、日本では著しく数を減らしている。一茶のころはゴミもぼくの子供のころよりは少なかったと思うから、ハエの数もあまり多くなかったのではと思う。食物が真っ黒になるくらいハエがいたら、こんな俳句も生まれないのではないだろうか。
DIMAGE A1



海野からのお知らせ更新しました。

関連タグ
千代田区
旧北区
東京都
前日
翌日

お知らせ

NEW

単行本

連載

◎過去の小諸日記

海野和男写真事務所へのご連絡、小諸日記へのご意見

プロフィールページのアドレスへ

掲載情報の著作権は海野和男写真事務所に帰属します。
Copyright(C) 2024 UNNO PHOTO OFFICE All Rights Reserved.

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。