トンボの目を拡大してみるとこんなふうになっている。小さな6角形のものは個眼と呼ばれる。昆虫の目は複眼で、個眼が集まってできたものである。この一つ一つの個眼にレンズが付いている。眼は丸いから恐らく隣り合わせの眼に写る画像は微妙にずれているはずである。それでトンボはは動いているもの速度を瞬時に計算?し、獲物を空中で捕らえるのであろうか。トンボが見ている世界はものすごい立体的な絵なのではと想像してしまう。
なんだかCCDとよく似ている。まるでハニカム構造のCCDみたいだ。ただ違うのはCCDの場合は前にレンズがあってその像の一部を重ならないように見ていることである。だからカメラのCCDは一つ一つ画素が絵の一部を写しているのである。隣り合わせのCCDに写る絵は重ならないのである。トンボの場合は一つ一つの個眼が一つのレンズである。
E-1はCCDにつくゴミを超音波で落とすが、トンボは前脚で時々掃除している。トンボにとっても目に付くゴミは問題なのである。この写真でもだいぶゴミがついている。
今日はzuiko AUTO-MACRO 20mmF2.0を使ってみた。拡大専用レンズでフイルムカメラでも、平面のもの以外はシャープな絵を得るのは難しい。F11だとフイルムでも回折が少し起こる。今回は9倍の撮影だから、35mmフイルム相当18倍という拡大撮影だ。それでも結構シャープな絵である。このレンズはCCDと相性がいいようだ。このようなレンズは医学用などで用いられたので、ニコンやキャノン、ミノルタにも近いレンズはあった。その中で最も優秀だったのがオリンパスであったようだ。今は写真でとらなくても記録手段があるからこうしたレンズが作られることはもうないだろう。それでぼくには実用にもOMマウントアダプターが必要なのである。
E-1 zuiko AUTO-MACRO 20mmF2.0 F11 絞り優先AE ストロボ
◎「海野和男とクラシックカメラ」
2001年から2002年にかけて最も力を注いだ本です。クラカメで撮影した小諸の自然や昆虫の写真集(小諸日記のクラカメ版)で、自信作です。ハードカバー208頁A4の大型本で、見かけも立派です。クラカメ図鑑としても使えます(こちらはDimage7とE-20などのデジカメで撮影)。写真はデジカメも含め全てデータ付きです。本屋さんでは入手が難しそうなのでホームページで直販することにしました。
こちらをご覧下さい。お買い求め頂ければ嬉しいです。
E-1写真展
2003年9月18日(木)〜10月1日(水)神田小川町オリンパスギャラリー
午前10:00〜午後6:00
最終日 午後3:00 日曜・祝日休館
石黒 健治 岩合 光昭 海野 和男 宮嶋 康彦 山岸 伸
海野は最新作を小諸日記から7点展示予定
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