ある出版社から草原を見るバッタという写真を頼まれた。こうした写真は生態写真とはいえないが、あり得ないシチュエーションでないから、撮影を引き受けた。
ぼくの魚眼レンズを使った超広角接写で撮影したのでは物足りないらしい。そこで焦点深度を深くした改造レンズを用いて撮影することにしたのだが、準備しているときにふと思いついて、更に改良することにした。ところが力を入れすぎてレンズそのものの鏡筒がバラバラになってしまった。仕方ないのでその部分に手持ちの古いマクロレンズを使用することにしたのだが、これが思わぬよいレンズで、昨日までより画質が少しよくなったのだ。
こういった写真は自然状態では難しいのでバッタを捕まえて草の上に載せてみた。ところがトノサマバッタはあっという間に空高く舞い上がってしまうから結構大変だ。結果は何とか2カットほど撮影できたが、あとは一日バッタ捕りをしていたようなものだ。
◎ 海野和男デジタル写真展「デジカメで撮る自然写真2001.9〜2002-8」
東京展 ミノルタフォトスペース新宿 2002年10月1日〜10月15日（日曜祝日休み）
大阪展 ミノルタフォトスペース大阪 2002年10月25日〜10月31日（日曜祝日休み）
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