地面に空いたたくさんのセミの穴を見ていて、地中に棲むセミの幼虫も、結構簡単に見つかるのではないかと思った。この地中には、その5倍以上の幼虫が潜んでいるはずなのだ。このあたりで根のはっている場所を掘っていけば、一匹くらいは幼虫が見つかるかも知れない。少し本気を出して掘ってみることにした。
すると、思いがけず20センチも掘らないうちに写真上の幼虫に出くわした。複眼が透けるように白く、腹部が異様に短い。これはおそらく来年に羽化する終齢幼虫である。この場所はアブラゼミがほとんどなので、おそらくこれもアブラゼミの幼虫であろう。
更に同じくらいの深さを掘り進めると、今度は写真下の真っ白な幼虫が出てきた。大きさから想像するに終齢の一つ前、4齢幼虫と思われる。
もちろん、セミの幼虫を探して土を掘った経験は、これまで何度もある。いつも結果が悪かったのは、やはり探す場所がいけなかったのだろう。ただし気になるのは、今日幼虫を見つけたのが大変に浅い場所だったということだ。そんな浅い場所では、とても真冬の寒さはしのげないと思えた。もしかすると、夏の間は浅いところに上がってくるのかも知れない。
◎海野和男とクラシックカメラは人類文化社から7月発売予定でしたが、進行が遅れております。発売は9月中旬になると思います。カラー208ページという豪華本で、値段は3600円。デジカメで野外で撮影したカメラの写真が百数十台、そのカメラにフイルムを入れて撮影した写真が400枚以上、全てデータ付きでカラーで掲載。昆虫、植物などの自然写真です。その多くはアトリエのある小諸周辺での撮影です。
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