コダック社のレチナは、アメリカ製ではなくドイツ製である。1934年からレチナの名で製造が開始された。ライカのような高級機ではなく、誰でもが写真を楽しめるようにとの思想の元で作られ、中産階級向けのカメラである。
・Cは1954年から製造を開始され、主にアメリカ向けに輸出された蛇腹式のしゃれたカメラである。蛇腹をたためば、カバンの片隅にでもすっぽりとおさまるコンパクトさがよい。レンズも前群を交換する方式で広角や望遠もあり、主にシュナイダーがそのレンズを供給していた。標準はレチナ・クセノン50mmである。当時のアメリカは中産階級が発達していたから、このカメラはよく売れた。50年代から60年代にかけ、アメリカ人の海外旅行者と共に世界を飛び回ったことと思う。
◎クラシックカメラで自然を撮る2002年初夏発行予定
海野和男写真事務所へのご連絡、小諸日記へのご意見
プロフィールページのアドレスへ
掲載情報の著作権は海野和男写真事務所に帰属します。
Copyright(C) 2025 UNNO PHOTO OFFICE All Rights Reserved.