サイト内
ウェブ

Vol.15 星がおしえてくれた新しいライフスタイル
フリーライター 景山えりかさん

  • 2009年12月1日

星に導かれるままに……

やまがた天文台
星と宇宙のすばらしさを学び、人とふれあう楽しさを知った山形。仕事の合間をぬって新幹線でやまがた天文台へ通う。
 「主なLOHAS層である都市生活者は、以前の私のように“自分の時間”と“社会の時間”のバランスがうまくとれない人が多いと思います。そこで自分の経験と知識を活かして、暦と時間をテーマにしたワークショップをはじめることにしました。参加者のみなさんからはお蔭様でご好評をいただいたのですが、回を重ねていく中で、暦と時間に密接な関係がある天文学の知識が自分には足りないと気がつきました。天文学についてわかりやすく書かれた本はたくさんあるので独学もできますが、ワークショップで話すことを考えたとき、大学などで専門的に天文を学んだ経験のない私をサポートする資格が必要だと思ったんです。そして、たまたまインターネットで見つけたのが“星空案内人(通称:星のソムリエ)”という資格。LOHASという言葉と出合ったときと同じように「これだ!」と確信しました。星空案内人の資格認定講座では、現代の宇宙物理をはじめ、星の文化や神話、星座の見つけ方、望遠鏡の操作方法まで、星と宇宙について幅広く学べるのが魅力です。全国展開している講座ですが、わたしはオリジンの山形で受講し、現在は案内人になる一歩手前の「星空準案内人」の認定を受けています。講座で学んだことをワークショップに反映して、月(宇宙)・暦・時間とライフスタイルをテーマにしたところ、参加者の理解度・満足度は確実に上がりましたね。近年、オーラや前世などスピリチュアルが根強い人気ですが、私のワークショップはスピリチュアルやオカルトではないサイエンスなところが新鮮であり、説得力があるのだと自負しています。今後、もしチャンスがあれば、サイエンス(天文学)、民間伝承、神話という切り口で、月(宇宙)・暦・時間とライフスタイルについて本を書いてみたいと夢をふくらませています」


サイエンスの場でのボランティア活動

千葉市科学館でのボランティア活動
千葉市科学館でのボランティア活動は、自分の活力でもある。
 「星空案内人をきっかけに、天文関係者の方たちとの交流もはじまりました。そこで知ったのが、天文台や科学館でのボランティア活動です。これまで天文台や科学館とは無縁の生活をしていた私にとって、サイエンスの場でボランティアが活躍していることは驚きでした。インターネットで調べたところ、これまた偶然に、千葉市科学館でボランティアを募集中ということを知りまして、早速応募しました。千葉市科学館は「人が主役」となる参加型の科学館。ボランティアのみなさんはとても生き生きとしていて、それぞれの得意分野を活かして科学館運営に参加・参画しています。活動をはじめてもうすぐ半年になりますが、徹夜で原稿を書いた日も休まず行ってますよ! 職員の方々や来館者の方々、ボランティア仲間とのコミュニケーションが、とにかく楽しいのです。私はワークショップ(工作など)や、プラネタリウムドームへの誘導を担当することが多いのですが、私自身が楽しんで活動していたら、その楽しさはきっと相手にも伝わるはずです。だから、まず自分自身が楽しむことを忘れずに、ボランティア活動を続けていきたいと思っています」


経験はやがて自分だけの星座になる

 「ライターの仕事、時間と暦、ワークショップの開催、天文学、科学館でのボランティア。私の行動はバラバラで、一貫性がないように感じるかもしれませんが、私にとってはそれぞれが星のような輝きを放っています。仕事でも、趣味でも、その中には「小宇宙」のような広がりがあって、星と星は線で繋ぐことができる。そして、自分だけの星座を作る。時間の経過と共に、星の数は変化するでしょうし、星座のカタチも変わっていくでしょうが、この自分だけの星座がライフスタイルというものだと思います。

 LOHASの“L”はLifestylesです。複数形がポイントです。つまり、健康的で持続可能性を志向するライフスタイルは、ひとつではないということ。10人いれば10通りのLOHASなライフスタイルがある。同じように、自分の中にもたくさんのスタイルがあっていいと思うんです。一見関係性のないことも、線で繋ぐことで自分だけのカタチになる。それが自分にとってのLOHASになるんだと思います」


【関連サイト】

 

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。