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第17回 シンガーソングライター / 松田陽子さん
人は戸惑う この世に生きて

  • 2008年12月1日
松田陽子さん

シンガーソングライター / 松田陽子さん

Profile
大阪生まれ。関西外国語大学卒業。高校・大学在学中に、アメリカ・スペイン・フランス留学をし、語学力を取得。1996年渡米、ニューヨークブロードウェイのマリオットホテルにて週末レギュラー出演、ジャズやポップスを歌う。世界30カ国以上を訪れ、さまざまな経験や感性を生かし、シンガーソングライター・バイリンMCとして活躍中。
癌・離婚・うつ病を乗り越え、「人は、幸せになるために生まれてきた。無駄な生命なんて、一つもない」ことを語り、自ら作詞・作曲し歌い続けるシングルマザー。
シンガーソングライター:MBS毎日放送 「水野真紀の魔法のレストラン」のエンディングソング。片山右京 パリダカテーマソング。国連難民支援のための曲などのタイトルを持つ。
司会:大阪府知事選 橋下徹の専属司会。マイクロソフト社 イベントで数回 MCを務める。六本木ヒルズアリーナでは、日本国連加盟50周年記念イベント等さまざまなイベントのバイリンMC(英語・日本語司会) 多数。
通訳:魔裟斗の英会話講師として、2人でスカパーの番組を務める。ホイス・グレイシーの通訳は7年目を迎える。NHKで放送された東京Jazz Festivalでは、ランディ・クロフォードなどの通訳・アテンドを務める。
松田陽子オフィシャルウェブサイト: http://www.yokomatsuda.com/

 ホイス・グレイシーの通訳・司会をはじめ、大阪府知事選では橋下徹氏の総合司会を担当し、司会・通訳としても活躍しているシンガーソングライターの松田陽子さん。話をしているととても陽気な彼女にうつ病の時期があったとは想像できない。そんな松田陽子さんにお話を伺いました。

ニューヨークで音楽プロデューサーにスカウト・・・

アメリカでボイストレーニングをされていたということですが、まず、その時のことを伺いたいのですが?

 アメリカでの話も面白いですよ。突然、「来月ニューヨーク行くわ!しばらく帰って来〜へんからね」と、母に言って住むところも仕事も何も決めないで、本当に直感でニューヨークに行きました。でも、いつも私の人生なんとかなるんですよね。考えて行動するより、直感がほとんど正解(笑)。

松田陽子さんのステージ_1 住むところも仕事もボイストレーナーも、本当に運良く導かれて、好調に生活をスタートしていたある日、地下鉄で、楽器を持っている黒人のおっちゃんに話しかけられました。
 「何しに来たの?」
 「歌手になるためです」
 「なら、おっちゃんとこで歌うか?」
 「はい、よろしくお願いします!」
 と、ついて行ったところが、あのブロードウェイにあるマリオットホテルでした。
 まだジャズやポップスのレパートリーが5曲くらいしかない中、毎週歌わせてもらうお蔭で、必至に曲を覚え、いきなりデビューがブロードウェイ!!という、嘘のような本当の話のニューヨーク生活でした。
 まあ、ここでついている分、後に出会う主人と結婚し、その後苦労するのでした(笑)。


魂を抜かれた状態・・・“うつ病”になっていた

その後、病気をされご苦労されたということですが。

松田陽子さんのステージ_2 「もうあかん…死ぬしかない…」そんな人生のどん底は、ほんの4年前。歌の仕事を休憩し、ほとんど専業主婦として、夫と当時3歳の娘と普通の生活を送っていた矢先、突然ガン宣告を受けました。生存率50%と言われ、「CTに癌が写るほど大きすぎるので、覚悟してください」と手術前に医師から告げられました。
 子宮全摘出・リンパ一部切除、4時間半の手術を終えガンと戦う中、一番支えてもらいたかった夫とすれ違い離婚。娘を抱えて、がんばって生きていこうとする中、体に異変が…。
 「ママ、お腹空いた」と言う娘のために、ベッドから起きようとするんですが、体が動かない。そういえば、ずっと眠れない。食欲がないので少しでも食べようと口の中に入れる食事が、まるで砂を食べているようで、飲み込めない。どんどん寝たきりになり、気がつけば6時間ずっとベッドに横になったまま電球を見つめ、眼球も動かない、指先も動かさず、頭の中で目まぐるしいスピードで、「もうあかん…死ぬしかない…どうやって死のうか?病気も離婚もすべて私が悪い。生きる資格がないし、私は誰からも愛されてない。私の生命(いのち)は、生きている価値がない…」魂を抜かれた状態、私はひどい“うつ病”になっていたんです。


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