サイト内
ウェブ

第17回 シンガーソングライター / 松田陽子さん
人は戸惑う この世に生きて

  • 2008年12月1日

ホイス・グレイシーとの出会い

通訳や司会のお仕事では、ホイス・グレイシーさんの通訳をずっとされていますね。

 私がホイス・グレイシーと出会ったのは約7年前(2001年)です。当時専業主婦だった私が、いきなり英語通訳と司会でテレビ番組に出演することになり、そのときのゲストがホイスだったのです。
 ホイスの第一印象は、びっくりするくらい日本を感じる人です。話をしていて、英語で会話をしているのを忘れるくらい心が通じ合い、何を言わんとしているのか、手に取るようにわかりました。彼は、日本の歴史・食・文化が大好きで、「大阪城は、俺の城だ!」と。それ以来大阪に来るたびに「アテンドしてくれ」と頼まれます(笑)。
 格闘技やグレイシー柔術のことは、あまりよくわかりませんが、ホイス・グレイシーという人柄を通じ、私と根本的な考え方が合い、世界平和や難民支援にも協力してくれます。「この世に不可能なことは何もない!」と、どんな困難にも立ち向かう姿は、いつも刺激をもらいます。今は、ホイス・グレイシーの通訳だけではなくマネジメントもお手伝いしていて、お互い、いい友人であり、いいビジネスパートナーでもあります。

ホイス・グレイシーさんと松田陽子さん
UNHCR主催の護身術教室(9月5日読売新聞朝刊にも掲載)でのホイス・グレイシーさんと松田陽子さん
 9月4日、国連大学でUNHCR主催の護身術教室が行われ、外務省や国際協力機構(JICA)、NGO団体職員ら約50人に参加していただきました。先日、ペルシャワール会の伊藤さんが亡くなった事件直後に行われたこの護身術教室で、ホイス・グレイシーは、「ここにいる通訳の松田陽子さんを通じ、UNHCRに関心を持ち、是非グレイシー柔術を使い、難民や世界平和のために何か自分も参加したいと、今回の護身術教室を開催していただきました」そして、「何らかの逃げる方法を知っていれば、危険に直面しても落ち着いて対処できる」とも述べてくれました。

 格闘家ホイス・グレイシーを始め、レーシングドライバー片山右京さん、もちろん私が代表をする「self」のスタッフや家族や友人達、そして企業の代表の皆様…。たくさんの方々のご支援を得て、難民・世界平和への関心が広がり、本当に心の繋がりって素晴らしい!と、あらためて感じました。


大阪府知事選挙戦で、橋下徹氏の総合司会を

大阪府知事選では、橋下徹氏の総合司会をされましたが、選挙戦というのはいかがでしたか?

 大阪府知事の橋下さんとは、家族ぐるみのお付き合いをさせてもらっています。私の娘と橋下さんの3番目のお嬢さんが幼稚園・小学校と同じで、剣道も一緒に習わせています。橋下家とはとても気が合って、しかも橋下さんの奥さんと私の顔も似ているらしく、いつも一緒に居ると、姉妹に間違われるくらいです。


大阪府知事選で橋下徹氏の総合司会を務める
大阪府知事選で橋下徹氏の総合司会を務める
 ある日、橋下さんの奥さんが選挙事務所へ手伝いに行くので一緒に行くことになりました。始めは選挙事務所の窓拭きをしていましたが…窓拭きが終了。選挙事務所の方と橋下さんの奥さんが「メイン司会が居ないな〜〜〜」と話をしていて、そこにヒョコっと現れた私が、いきなり決定してしまったのです。窓拭き掃除から、何千人の前でのメイン司会に一気に昇進。でも、今考えると橋下家の戦略だったかも(笑)。
 選挙の司会は別格のもので、偉い政治家の方々に囲まれ、ときにはご紹介をし緊張の連続でした。おまけに、選挙演説中に不審者が何人も現れ、どなられたり、襲いかかってきたり、スリル満点の泣きそうな司会仕事でした。
 橋下さんの登場で、大阪府民の皆さんは、大喜びで写メールを撮ったり、握手を自ら求めてきたりで、逆に本当にこの方々は、選挙に行ってくれるだろうか?…橋下さんと一緒に考え込んでいました。
 後半戦、日に日に寒くなり、時には雨や雪の降る中、大阪府民のリアクションが変化してきました。以前は、写メールを撮ってすぐ退散していたのに、雪が深々と降る凍りつく寒さの中で、府民の皆さんは、真剣なまなざしで橋下さんの話を聞いてくれていたのです。ただただ、本当に大阪府民の皆さんのことだけを考えて、睡眠時間も少なく食事も満足に取れない中、フラフラになりながら、頭を下げて、握手して、訴えかける橋下さんと共に戦えていることを誇りに思い、時には橋下さんの気迫に感動して涙が止まりませんでした。

 当選日当日、全国ネットのNHKで司会を務めさせていただいた時は、今までの司会の仕事で一番緊張した瞬間でした。初の全国ネットは、橋下家のお陰でした。これも、娘が居なかったら無かったはずの、ありがたい天からのプレゼントのようでした。

 癌・離婚・うつ病・・・たくさん泣いて、どん底を経験した私だから語れることがある。歌える歌がある。同じ経験をした人、今、その渦中で苦しんでいる人たちのために、私がBORO夫妻にしてもらったように、今度は私が、たくさんの人たちの手を握り、共に泣き、共に励まし、共に手をとって前を向いて生きていけたら、私の生命(いのち)は、ますます生きる意味があり幸せです。
 今、過去の辛い経験は、私の宝ものです。


キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。