切り干し大根やひじき、干ししいたけなどの乾物、最近使っていますか? 保存が効くのはいいけれど、忙しい日は水や湯で戻すひと手間が面倒に感じる人も多いのではないでしょうか。
そんな人には、乾物を戻さずにそのまま使えるレシピがおすすめ。例えば切り干し大根は袋から適量出してポン酢とツナ缶でさっとあえるだけでさっぱりとした副菜に。干ししいたけもいつものみそ汁にちぎって加えれば、旨みがぐっと深まります。
乾物は栄養価も高く、ビタミンやミネラルなどが生の食材よりも大幅にアップするものもあります。戻さないレシピを上手に活用して、乾物をもっと身近に楽しんでみてください!
切り干し大根とツナのポン酢あえ
【材料・2人分】
ツナ缶(ノンオイル)…小1缶(約70g)、切り干し大根…20g、ポン酢じょうゆ…大さじ2、七味とうがらし…適量
【作り方】
1.ボウルに切り干し大根(水でもどさない)、ポン酢じょうゆ大さじ2を入れて混ぜる。
2.ツナ缶を缶汁ごと加えて混ぜ、2〜3分おく。器に盛り、七味とうがらし適量をふる。
(1人分66kcal、塩分1.6g レシピ考案/井澤由美子 栄養計算/スタジオ食)
戻すだけで15分くらいかかる切り干し大根も、このレシピなら5分で完成。煮ものにすることが多い切り干し大根ですが、こんな風にポン酢であえるとあっさりとしたはし休めになります。シャキシャキとした歯ごたえも新鮮でおいしいですよ。
戻さずに使える乾物のおかずは他にもいろいろ。まだあるおすすめのアイデア4つをご紹介します。
高野豆腐とキャベツのチャンプルー
肉の代わりに高野豆腐を使えば、カロリーが抑えられてヘルシー。高野豆腐はにんじんと一緒に煮汁(砂糖・しょうゆ・水)でさっと煮れば、下味がつき、戻す手間も省けます。あとはこれをごま油で炒めたキャベツとしょうが(しょうゆ・塩で調味)に加えて、削りがつおとともにさっと炒め合わせればできあがり。
ひき肉とブロッコリーのはるさめ煮
はるさめも煮汁にそのまま加えるこのレシピなら下ゆで不要。豚ひき肉・おろしにんにく・おろししょうがを炒めたら、煮汁(酒・水・しょうゆ・砂糖)を加えてふたをして煮ます。ブロッコリーをまわりに並べ、真ん中にはるさめを加えたら、ふたをしてさらに煮て。最後にごま油を回しかければ、ごはんが進む味しみおかずの完成です。
具だくさん根菜汁
根菜たっぷりのみそ汁に干ししいたけを粗く割って加えると、ぐっと深みのある味に。野菜は油で炒めて弱火で数分蒸し焼きにしてから煮ることで、素材の甘みを引き立たせます。調味料はみそとともに、しょうゆも少し加えて。
芽ひじききんぴら
ひじきを時短で仕上げるなら、煮ものにせずに炒めてきんぴらに。炒める前にごぼうと一緒に鍋でさっとゆでておけば、水で戻さずにすみます。ゆでたひじきとごぼうはすでに火が通っているので、ごま油・赤とうがらしを加えて強火でざっと炒めるだけでOK。しょうゆ・砂糖・みりんを加え、仕上げにいりごまをさっと混ぜればあっという間にできあがりです。
大根を干した「切り干し大根」は、生の大根よりもカルシウムが大幅にアップ。「干ししいたけ」はビタミンDが、「高野豆腐」は鉄分が大きくアップします。今回紹介したような簡単なレシピなら、毎日の食卓の中で手軽に栄養補給ができますよ。
文=齋藤久美子(栄養士)