木造小屋の屋根は屋上緑化
Turning Torsoから再び地域内の街並みに目をやると、木造の家が目に留まります。デザインと機能性を兼ね備えたこれらの木造住宅は、電力使用量と暖房使用量を従来の半分にまで量を落とすことに成功したエコハウスの例です。
木造住宅では屋内の換気が気になるところです。ここでは湿気による被害を防ぐため建設時に換気システムがあらかじめ設けられており、さらに建材も交換可能な同一の素材を使うことによって建設効率を上げると同時に換気対策もばっちりです。木造住宅ばかりではなく、素材自体が断熱性に長けているALCを使った家も見受けられます。
白鳥が訪れる運河
木をそのまま利用したベンチ
住環境が整備されていれば当然、次に必要になるのがコミュニケーションの場。Vastra Hamnen地域には建物だけではなく、人々の生活に欠かせない公園もしっかりと整備されています。公園は人々に出会い、リラックス、そして遊びの場を提供してくれています。中でも子供のための遊び場は可能な限り再利用された材料が使われています。また公園には様々な種類の木々が植えられており、この場所にはたくさんの動物や鳥もやってくるなど郊外の自然を住環境の中で体験することができます。
また地域内では雨水の処理についても工夫が施されています。一般的に下水に直接流しておしまいではなく、オーレスンド海峡に流れ着くまでに運河や池を流れ、噴水に利用されるなどの循環型システムになっており、これはただ単に水による癒しの効果を狙っただけではなくて、この循環型システムを通過する過程で生物学的な方法によって水を浄化して海に流しているなど、まさにサステナブルな街づくりが進められています。そうでなくても、生活の非常に身近な部分に水があるということは心地がいいものです。
透きとおる運河の水
アカミもきれいな運河にくぎづけ