サイト内
ウェブ

モーテンス市場の様子

  • 2008年11月27日
  • 緑のgoo編集部

季節によって変化する市場の様子

一年中欲しいものが全て手に入る日本のスーパーとは違って、Martenstorgetには季節ごとの色合いがあります。

春(var)

市場のブルーベリー
市場のブルーベリー
 日中の日照時間がわずか6時間、そして常に灰色の空に覆われている暗い冬に突然別れを告げるかのように太陽の光が戻ってくるのが2月下旬。それまで暗い顔をして生活していた人々の顔に生気が戻り、人々の話題は春のおとずれ、暗い冬との別れになります。昨日まで空も地面もグレーの世界だったとは信じられないほど春はあっというまにやってきます。一瞬でも目を閉じているとあっという間に夏になってしまうんじゃないかというほどの勢いです。
市場を楽しむ人々
市場を楽しむ人々
 市場では春になると葉野菜が増えてきて緑が増し、そして光の量が増すと同時にラズベリーやブルベーリーなどの鮮やかな赤やブルーが目に飛び込んできます。

夏(sommar)

 半年前とは違う世界がここにはあります。ちょっとぐらい気温が低くても太陽さえあればスウェーデン人はこぞって太陽に顔を向けて日光浴をはじめます。まるで光合成でもしているかのような姿。スウェーデン人にとってその夏がいかにいい夏だったかというのはどれだけ日光浴できたかに比例するというもの。数年に一度の冷夏にはカナリア諸島のような太陽の国へのバカンスが一気に増えます。
 光合成をしているのはスウェーデン人だけじゃないようで、この時期は地元でとれた野菜が一番市場に並ぶ季節です。その中でも注目すべきはイチゴ。

イチゴを売るスタンド
イチゴを売るスタンド
スウェーデン産のイチゴ
スウェーデン産のイチゴ

 夏至祭が近くなると市場の半分がイチゴになるんじゃないかというほどのイチゴ!スウェーデン人にとって夏至祭とイチゴは切っても切り離せない関係で、この時期に一年分のビタミンを取るかのような勢いの消費量です(実際はビタミンの取り貯めは無理ですけどね)。


秋(host)

スウェーデン産のリンゴ
スウェーデン産のリンゴ
 サマーハウスや南の島でしっかりと日焼けした満足そうな人々が町に帰ってくると秋が始まった証拠。肌を刺すような日差しは日に日に穏やかになりますが、それでも最後の光がなくなるまで日光浴をしようとするスウェーデン人たちを見ていると、一年の中でこの時期しか得ることができない光への執着を感じます。
 市場では鮮やかなベリー類がいつの間にか姿を消すと、秋がやってきた証拠です。その頃、グリーンや深い赤のリンゴ、梨、そしてオレンジ色のかぼちゃが並び始めます。
 また、夏の終わりから秋にかけてはキノコの季節です。自分で森に入ってキノコ狩りをする人も少なくはありませんが、市場にもオレンジ色のKantarellが並びます。

スウェーデン産のマッシュルーム
スウェーデン産のマッシュルーム
オレンジ色のKantarell
オレンジ色のKantarell


冬(vinter)

飾りつけにも最適なリース
飾りつけにも最適なリース
 いかに充実した秋を過ごすかというのは、これからやってくる冬を迎えるのに非常に重要な課題です。それほど暗くて寒い冬を乗り越えるのは大変なことです。夏に鬱になる人はあまり聞きませんが、冬は私でも気分が滅入ってしまうほどの暗さ。一日中暗い押入れの中で生活しているような感じといっても過言ではない暗さですから、クリスマスなどの光を囲んで家族みなで過ごすというイベントがいかに人々の生活に重要なものか日本から来た私でも実感できます。

 市場では何の野菜も載っていない台だけが並ぶ奇妙な市場がたまに登場します。ここルンドでも一冬に数回はマイナス10度や15度の攻撃を受けますが(日本では北海道と同じぐらいの気候でしょうか…)、その時の市場は野菜が凍るのを防ぐために、全ての野菜はトラックの中に待機。注文を受けてから売り子さんがトラックまで野菜を取りにいくというしくみ。初めてこの何も載っていない市場を見たときにはビックリしたものです。
 そうでなくても暖房も何もない冬の市場での仕事は過酷なもの。冬の売り子さんはたくさんの服を着こんで働いています。 そして薄暗く寒い日々が終わり、太陽が顔を見せるようになると春です。

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

記事の無断転用は禁止です。必ず該当記事のURLをクリックできる状態でリンク掲載ください。