どこの地域にも子ども会があったと思います。私の住んでいる地域にも子ども会があり、毎年夏休みには、キャンプを行っていました。
キャンプに参加するのは小学校3年生~6年生、まずは資金集めからです。最初に集まるのは4月初旬、蕗やわらびが取れる頃です。朝、公民館に集合して山や河原に向かい、山菜を取りに行きます。
取った山菜は、直径5~6cmの束にし、これを地区の家を手分けして回り、買ってもらうのです。
次は、廃品回収です。新聞紙や雑誌、瓶など、一軒一軒回り、回収し、公民館に集めます。
これをお店や業者に引き取ってもらい、キャンプの食材料費の足しにします。
もちろん、大したお金にはならなかったと思います。
次に、キャンプで使用する道具です。飯盒や鍋など、借りられるものは家から調達します。
家の人に一番嫌がられるのは鍋です。そう、ススで真っ黒になるからです。
決まらない場合は、じゃんけんで決めます。
次はキャンプでの役割。6年生が中心になって、分担を決めます。そしていざキャンプへ!!
テントや道具は、子ども会の役員や地域のおじさん、おばさんたちが軽トラなどで運んでくれます。テントは運動会用テントです。
キャンプ場もありませんから、地域の川の上流で、比較的平らな所を探し、骨組みは大人が中心となり、立てていきます。
役割ごとにかまどを作ったり、火を熾したり、野菜を洗ったり、食事を作ったりと悪戦苦闘しながら準備を進めて行きます。今は難しいかもしれませんが、私が子どもの頃は、川の水でなんでもできました。
大人は、子どもがすることを見守り、ケンカが起きれば仲裁に入り、準備の進み具合をみながらサポートしてくれていたように思います。
昔は、“キャンプの案内人”が周りにたくさんいました。今はどうでしょう。子どもも大人も忙しくなり、このような活動ができにくくなっているのではないでしょうか。田舎でさえ、隣近所のコミュニケーションが希薄になっています。今だからこそ、"わたしたち"日本キャンプ協会が目指す「社会の隅々までキャンプを届けよう」で、都道府県キャンプ協会の協力を得て、“キャンプの案内人”を増やし、安心で安全なキャンプを提供していかなければならないと思います。 (あっきー)