A: FRPは不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維を組み合わせてできたもので、CFRPは炭素繊維にエポキシ樹脂などの高分子材料を組み合わせて成型したもの。一般にFRPという場合にはガラス繊維強化プラスチックを指す。ただし、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)と対比して使われる場合には、FRPではなく、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)とガラス繊維が原料であることを明示するのが一般的だ。どちらも軽くて、強度に優れ、自動車の部品などにも使われている。また、どちらも分解しにくく環境負荷が大きいという特徴があるが、とくにCFRPは分解しにくい物質といわれる。
A: 自動車メーカーでは、FRP部材やCFRP部材を、ボンネットやエンジンから動力を駆動輪に伝えるプロペラシャフトなどとして採用している。これらの部材を使うのは、軽量であることから、運動性能を高めるというメリットが生まれるからだ。CFRP製のプロペラシャフトを採用したことによって、従来のスチール製に比べて、50%もの軽量化が実現できたという報告もある。
軽量化によって、自動車の燃費も大幅に向上する。自動車から排出される排気ガスには、窒素酸化物や硫黄酸化物、浮遊化学物質が含まれるが、燃費が向上することによって、その排出が抑えられる。大気環境の改善には大きな役割を果たすが、同時に分解しにくい物質を使うことで、リサイクルを困難にし、環境負荷を高めるマイナス要素もある。