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「遺伝資源」 Q&A解説

読み:
いでんしげん
英名:
Genetic Resource
  • Q: 遺伝資源の種類は?
    遺伝資源と呼ばれるものには、どんな種類があるのだろうか?

    A: 生物多様性条約は遺伝資源のことを、「現実または潜在的な価値をもつ、遺伝の機能的な単位を有する植物・動物・微生物などに由来する素材」としている。つまり、動植物や微生物の遺伝子のうち、人間にとって役に立つものを資源として位置付けたものが遺伝資源で、ほとんどすべての生物がこの対象となる。代表的な遺伝資源として、1) 作物などの植物遺伝資源、2) 細菌やキノコ・ウィルスなどの微生物遺伝資源、3) 家畜・昆虫培養細胞などの動物遺伝資源―などがある。国内では、茨城県つくば市の農業生物資源ジーンバンクが、農業関連遺伝資源の探索収集や特性評価、保存、配布、情報公開を行っている。

  • Q: 遺伝資源を守るために必要なことは?
    途上国に集中していると言われている遺伝資源。その保全に必要なことは?

    A: 遺伝資源を保全するためには、その主要提供国である開発途上国における生物多様性を保全することがまず大切だ。このため、生物多様性条約は締約国が生物多様性を構成する要素(動植物など)を、生息域の内外両方で保全することを定めている。同条約は、提供国と利用国の双方が利益を得られる方法での利用を図ることや、研究により生じた利益を提供国へ公正に配分することなども求めている。しかし、現実の議論の場では、遺伝資源の利用について厳格な制度の創設を求める途上国側と、ガイドラインで十分とする先進国側の意見が対立し、決着は2010年に名古屋市で開催されるCOP10にもちこされた。

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