A: 環境価値は、再エネや創エネの普及に欠かせない考え方だ。太陽光や風力の再生可能エネルギーは、化石燃料に比べて環境負荷が小さく、持続可能で安定的であるといった長所をもつ。グリーン電力がもつこのような価値を環境価値という。しかし、再エネそのものは目に見えないため、せっかく企業などが導入に力を入れても、社会的な評価につながらない場合も少なくない。このため、グリーン電力証書やJ-クレジット制度のように、再エネがもつ環境価値を「見える化」したり評価したりする仕組みが必要になる。
A: オフィスや住宅などの不動産分野から排出されるCO2の量は、日本全体における排出量の3割以上を占める。また、建築廃棄物の適正処理や、開発や立地に伴う生物多様性の保全なども大きな課題だ。こうした要請を受けて、環境に配慮した環境不動産が増加している。環境不動産がもつ環境価値を適正に評価し、その情報を投資家やデベロッパー、テナントなどあらゆる関係者へ発信することが、市場の発展につながる。すでにそのための評価ツールとして、建築環境総合性能評価システム(CASBEE=キャスビー)などが確立されている。