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「スマートマンション」 詳細解説

読み:
すまーとまんしょん
英名:
Smart Mansion

電力不足が慢性化する中、省エネ節電を実践するには、個別主体が省エネ機器を導入するだけでなく、空調や照明などについて全体としてエネルギー管理を行うことが重要だ。とくにマンションでは、エネルギー管理システム(EMS)を導入してピークカットを棟全体で行い、省エネや節電などを無理なく実現する動きが広がっている。このようなマンションのことをスマートマンションといい、マンション向けのEMSをMEMSと呼ぶ。

MEMSを導入したスマートマンションでは、MEMSアグリゲータと呼ばれるサービス提供事業者が、エネルギー管理サービスを行う。MEMSアグリゲータは、ITやクラウド技術を活用して、小口需要家を束ねて効果的にエネルギー管理サービスを提供する。新ビジネスであるMEMSアグリゲータには、IT機器メーカー、通信事業者、ベンチャー企業などさまざまな企業が参入している。実際に事業を行うには、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)の認定を受ける必要がある。

経済産業省は、MEMSを導入してスマートマンション化を図る事業者に対して、補助率三分の一の補助金を拠出する事業を行っている。MEMSアグリゲータがエネルギー管理を行うことが前提で、導入後も効率的かつ効果的に省エネを実現することが求められる。2013年5月には、東京都と神奈川県、大阪府にある計12棟のマンションに対する交付が決まった。このうち、横浜市磯子区で計画中の「横浜汐見台2丁目計画」では、全5棟・340戸に及ぶ物件が対象となる。

また、MEMSに太陽光発電や蓄電池、電気自動車ハイブリッドカーなどを組み合わせることで、節電効果の向上はもちろん、停電など非常時におけるエネルギーセキュリティの強化を図ることが可能となる。さらに、一括受電設備と組み合わせることで、経済面での効果も期待できる。このようなスマートマンションや、スマートハウスなどをスマートグリッドで結ぶことで、都市や地域全体で電力を賢く使うスマートシティやスマートコミュニティが構築される。

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