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「禁煙」 Q&A解説

読み:
きんえん
  • Q: 「受動喫煙イエローカード」って何?
    「受動喫煙イエローカード」は、何の警告をするものなのだろうか。

    A: 「受動喫煙」とは、喫煙者自身だけでなく、たばこを吸う人の周囲にいる人に対するたばこの害のことだ。たばこの煙は、喫煙時に口腔内に達する「主流煙」と、これが吐き出された「呼出煙」、点火部から立ち昇る「副流煙」に分けられ、副流煙にも有害物質が含まれるため、喫煙者のそばにいる人の健康に影響を与える。「健康増進法」で定められた受動喫煙の被害防止地域である公共施設、喫茶店、駅などで受動喫煙の心配がある場合、あらかじめ用意した「イエローカード」で施設管理者に喫煙の自粛や禁煙措置を促す。この仕組みはサッカーなどのスポーツで、審判が警告のために黄色の札を示すイエローカードの規定を真似してつくられた。イエローカードに決められた形式はないが、たとえば、たばこ問題に取り組む医師らで作る兵庫県喫煙問題研究会の作成した「健康増進法イエローカード」では、黄色地の名刺大の紙に、禁煙マークと「法律にしたがって受動喫煙対策をしてください」というメッセージ、健康増進法25条の条文などが書かれている。

  • Q: WHOの喫煙への見解は?
    世界保健機構(WHO)のたばこ規制の内容は?

    A: 禁煙は、たばこを吸うことを禁ずる、またはやめることであり、世界保健機構(WHO)による呼びかけを受けて、世界の先進国で、健康や環境に配慮した禁煙が進んでいる。WHOは、たばこを原因としたがん、心臓病などの疾病、死が世界的に広がっていることを重視し、公衆衛生分野では初の国際条約の制定に向けた作業を行い、2003年5月に加盟192カ国の満場一致で、「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC:WHO Framework Convention on Tobacco Control)」を採択した。わが国は2004年3月に批准し、同年11月にペルーが批准したことで、批准国が発効条件の40カ国に達し、同条約は2005年2月に発効した。同条約の制定によって、締約国は国内法に基づいてたばこ商品の表示が健康への影響が誤解を生むような「マイルド」「ライト」といった表現を改めること、たばこ包装の主要部分の少なくとも30%以上を警告表示とすること、未成年者へのたばこの販売を禁止、自動販売機を利用されないようにすることなどが定められた。

  • Q: たばこと貧困との間にどんな関係があるの?
    発展途上国ではたばこが貧困を招くというが、その理由は?

    A: 世界の先進国では、健康や環境に配慮した「禁煙」が進んでいることを受けて、たばこの消費量が減少傾向にある。一方、発展途上国では大幅に増加しており、貧しい家庭ではたばこの購入金額が家計に占める割合が高くなっている。親などの家族がたばこを購入する分だけ、家計から子どもの教育や食事食料に回す額が少なくなる。また、長期的に見ても発展途上国の人々の健康、教育に喫煙が悪影響を与えていると考えられている。さらに、発展途上国のたばこ植物の栽培が、土壌から栄養分を奪い、殺虫剤や肥料による汚染を引き起こし、タバコ葉の乾燥などのために森林破壊を招くなど、環境にも影響を与えていると指摘されている(資料:「たばこ流行の抑制 たばこ対策と経済」世界銀行、1999)。

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