A: 温暖化が進み、コメにでんぷんがたまる時期に気温が高くなると、品質が低下してしまうことがわかっている。このような悪影響への適応策として、高温にも耐える品種を導入したり、稲の作期を換えたりして障害の発生を防止する取り組みが行われている。また、温暖化の影響によりカメムシが原因の斑点米という障害が発生することもある。これを防ぐため、農家では草刈り時期を早めたり、発生予測に基づく防除を行ったりする対策を取っている。
A: IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が2013年9月に公表した第5次評価報告書の第1作業部会報告書によると、世界の平均海面水位は今世紀末に最大で82cm上昇する可能性がある。四方を海に囲まれた日本では、災害リスクの増大は避けられない。こうした状況に対応するため、政府は大規模水害対策について検討し、とくに港湾部における適応策の方向性と、監視体制の強化などの施策を示している。また、首都圏で大規模な水害が発生した場合を想定して、広域避難体制の確立や孤立者対策、水害廃棄物の処理などに万全を期す方針だ。