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「ケナフ」 Q&A解説

読み:
けなふ
英名:
Kenaf
  • Q: ケナフとはどういう植物?
    原産地はどこか、どんな花をつけるのか?

    A: ケナフは、アオイ科ハイビスカス属の植物で、熱帯性の1年草。アフリカ、インド、ペルシャなどが原産地といわれ、東南アジア、旧ソ連の中央アジア、アメリカのフロリダ南部、南テキサス、カリフォルニア南部などで栽培されている。半年で高さ3〜4m、茎の太さは3〜4cmに成長する育つ成長の早さが最大の特長だ。ケナフは、夏の間に伸び続け、花径15cmほどのハイビスカスに似た花をつける。日当たりの良い土地ならとくに地質を選ぶことなく、病虫害もほとんどないため、育てやすい植物でもある。こうした特長を活かして、ケナフを木の代わりに紙の材料にすることや、CO2の削減、環境教育などを目的として植栽する動きが日本国内でも活発化した。しかし、ケナフパルプのコストが高いことや、強い繁殖力を持つため帰化して地域の植物の生態系を乱すことが危惧されるなど、ケナフの環境効果を疑問視する見方もある。

  • Q: ケナフからどんな製品ができるのか。
    紙以外にどんな用途があるのだろうか?

    A: アフリカ原産のケナフは、インドで繊維作物として栽培が行われていた。20世紀に入りロシアやアメリカで繊維作物、注目され、日本でも1990年代から話題となった。ケナフを素材として利用した製品には、紙製品以外に、ケナフ混シャツがある。さらりとした感触で、温まりにくい性質があり、夏場に着るワイシャツなどの生地として適していると言われ、すでにメーカーによって生産されている。ケナフ繊維はタオルや帽子、糸などのほか、バイオプラスチックとしてパソコンの素材としても研究がされている。愛知県にある自動車ボディ・内装部品メーカーでは、超小型電気自動車のボディにケナフを採用、2003年の東京モーターショーに出品して話題となった。また、大手電機メーカーは、ケナフをボードに加工、建築用資材として販売している。大手自動車メーカーでは、高級車の内張りにケナフを採用しているが、一般自動車の外装材としてケナフを使用するためには、耐久性を高める必要があると言われている。このほか、ケナフの葉を粉末にして、生地に練りこんだケナフ入りうどん、エコキャンディーなど、食品分野にもケナフが利用される例がある。

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