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「環境ホルモン」 Q&A解説

読み:
かんきょうほるもん
英名:
Endocrine Disruptor
  • Q: 環境ホルモンの作用メカニズムは?
    内分泌かく乱化学物質は、どのようにして生物に影響を与えるのだろうか。

    A: 環境ホルモンは、生物の体内に取り込まれると、ホルモンのように働いて生殖機能などをかく乱するおそれのある物質のことで、正式には内分泌かく乱化学物質という。内分泌かく乱化学物質の作用メカニズムは、まだ不明な点が多く、断定することが難しいが、一般的には本来ホルモンが結合すべきレセプター(受容体)に化学物質が結合することによって、遺伝子が誤った指令を受け取ると考えられている。このことは、環境ホルモンが生体内に入ることによって「偽の鍵」の役割を果たすと説明されることが多い。内分泌かく乱化学物質の多くは女性ホルモンと同じような仕組みで作用することが知られており、本来雄になるべき動物や魚がメスになったり、あるいは逆に雌であるべきものが雄に性転換するなどの現象が起きたりするのもこのためと考えられている。しかし、中には化学物質がレセプターに直接結合するのではなく、遺伝子を活性化して生殖機能に影響を及ぼすメカニズムもあるとされるなど、いまも研究が続いている。

  • Q: 環境ホルモンを調べるときの注意点は?
    環境ホルモンについて調べたいが、どのような点に注意することが必要なのだろう。

    A: 環境ホルモンは、生物の体内に取り込まれると、ホルモンのように働いて生殖機能などをかく乱するおそれのある物質だ。正式には内分泌かく乱化学物質という。ある種の化学物質が生物のホルモン機能に作用し、生態系や人間の身体に影響を与えるといわれているが、その実態については不明な部分が多く、さまざまな情報を多角的に収集し、できるだけ客観性をもって検討することが必要になってくる。まず、どんな化学物質が環境ホルモンと疑われているのかなど基本的なことから知ることが大切だ。そのためには環境省が「環境ホルモン戦略計画SPEED´98」で調査対象とした物質をはじめとする化学物質についての知識を身につけておくことが有効だ。また、できる限り、科学的な分析の裏づけのある説を展開している研究者の本などを参考にしてみる。一方、環境ホルモンによって、人類が滅びるなどと、読者の恐怖心をあおるような本や意見には注意して対応することが肝要だ。

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