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「天然ガス」 詳細解説

読み:
てんねんがす
英名:
Natural Gas

わが国の天然ガスの利用は、気体のまま国産天然ガスを使っている間はあまり利用されていなかったが、1960年代の終わり以降、LNG(液化天然ガス)をアラスカ、オーストラリア、インドネシアなどから輸入しはじめた頃から、エネルギーとしての利用が高まってきた。LNG輸入以前は、わが国の1次エネルギーに占める天然ガスの割合は約1%であったが、2001年には13.1%にまで伸びてきている(「エネルギー白書2004年」資源エネルギー庁)。

その理由としては、天然ガスは、石油や石炭に比べ、燃焼したときに温暖化の原因物質のひとつである二酸化炭素や、大気汚染の原因である窒素酸化物、硫黄酸化物などの発生が少なく、環境負荷を低減するエネルギーとして注目されきたからだ。ちなみに、燃焼時の数値を石炭を100%とすると、天然ガスは二酸化炭素が60%、窒素酸化物が40%、硫黄酸化物は0%という数字となっている(IEA「Natural Gas Prospects to 2010」)。

また、産出国が中東だけでなく、欧州・旧ソ連、アメリカ、オーストラリア、東南アジア、アフリカと、世界各地に豊富に存在しているのも特徴で、わが国のエネルギー政策にとってはリスク分散の点からもプラスである。

天然ガスの性質は、都市ガスの倍以上の熱量を持ちながら爆発の危険性が少なく、空気より軽く拡散しやすいので中毒を引き起こしにくいこと。このため、わが国でも天然ガスを有効に利用しようという気運が高まっており、すでに都市ガス原料の約8割が天然ガスになっている。さらに、天然ガスから熱や電気などの複数のエネルギーを同時につくりだして、地域やビルや家庭の冷暖房、給油などを行うコジェネレーションも増加している。二酸化炭素の排出量が少ない天然ガスを使うため、冷暖房などにかかる環境負荷が低減されるものと期待されている。

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