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「環境教育等促進法」 詳細解説

読み:
かんきょうきょういくとうそくしんほう
英名:
Act on Enhancing Motivation on Environmental Conservation and Promoting of Environmental Education

環境教育を推進するための法律として、「環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律(環境保全活動・環境教育推進法、以下「旧法」という)」が、2003年に制定された。その後、国連による「持続可能な開発のための教育の10年」が2005年に始まったことや、環境教育の重要性への関心の高まっていることなどを受けて、同法は2011年6月に全面改正された。題名が「環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律(環境教育等促進法)」と改められるなど内容が一新され、一部を除き同年10月1日に施行された。

まず、法の目的として協働による取り組みの推進が追加され、基本理念として生命を尊ぶことや循環型社会の形成などが追加された。また、旧法に比べて学校教育における環境教育の充実が図られた。国は、校舎や運動場など学校施設を整備する際には環境に配慮するとともに、教育を通じた環境保全活動を促進するよう努める。さらに、学校での教育活動を通じて体系的な環境教育が行われるように、国や地方自治体は参考となる資料などの情報提供や教材の開発に力を入れ、研修などにより教職員の資質の向上を図る。

環境教育等促進法の特長が、環境行政へのNGO/NPOなど民間団体の参加と協働を推進するための規定を多く盛り込んでいる点だ。国や自治体は政策形成過程へ民意を反映するために、国民や民間団体などさまざまな主体の意見を求め、政策を形成する仕組みを整備・活用するよう努める。また、民間団体の公共サービスへの参入機会を増やすため、国などは価格以外の要素も考慮して契約するなど配慮するよう努める。さらに、協働取組協定の締結や、事業型環境NPOの活動を国が支援するための仕組みも創設された。

このほかに、地方自治体による環境教育・協働取組推進行動計画の作成や、地域協議会の設置などに関する規定が整備された。また、環境教育の基盤を強化するため、大臣が環境教育の取り組みを支援する「環境教育等支援団体」を指定することや、知事が自然体験の機会の場を認定する制度も導入された。改正法は、2012年10月1日に全面施行される。

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