アサガオやヘチマ、ゴーヤなどのつる植物でつくる自然の日よけのこと。外観が緑色のカーテンを思わせることからこう呼ばれる。これらの植物をベランダや軒下で育てることで、真夏の暑い日差しを防ぐことができ、冷房にかかる電力を削減することにつながる。このため、節電や地球温暖化の防止、ヒートアイランド対策として注目されている。また、実のなる植物を植えれば、野菜を収穫できるだけでなく、環境教育や環境学習にも活用することができる。
緑のカーテンは、東京都板橋区の小学校で始まったとされている。現在では全国各地に取り組みの輪が広がり、学校や幼稚園・保育園、老人福祉施設などで見られるようになった。また、緑のカーテンを増やそうという考えに賛同した企業や団体、個人などがNPO法人を立ち上げ、交流サイトを開設するなど、地域発の環境保全運動として定着しつつある。さらに、電力が不足している場所が多い東日本大震災の被災地でも、エアコンの使用を抑える方法として採用されている例がある。