水質の汚れの度合いを示す指標のひとつ。水中にある汚濁物質(有機物)のうち、好気性バクテリアなどの微生物が分解することのできる量を表す。これらの微生物が有機物を酸化分解して無機化、ガス化する時には酸素を消費するため、その酸素量を測って数値化することで、水質汚濁の程度を知ることができる。
化学的酸素要求量(COD)が海や湖、沼などで使われるのに対して、BODは河川の水質を評価したり、排水処理の性能を評価したりするのに用いられる。一般的には、20度の暗いところで微生物が5日間消費する酸素の量(BOD5)を、ppmやmg/lで示す。BODの数値が高いほど有機物が多く、水質汚濁が進んでいて溶存酸素が欠乏しやすい状態ということになる。
水質汚濁防止法に基づくBODの一律排水基準は160mg/l(日間平均120mg/l)だ。環境省が毎年行って公表している「公共用水域水質測定結果」によると、2013年度におけるBODの環境基準達成率は92%で、長期的にみて改善傾向にある。