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「精度管理」 とは

読み:
せいどかんり

 精度管理とは、一定の「正確度」と「精密度」を保った測定結果が常に得られるよう、分析操作を、さまざまな手法を用いて管理することだ。前者の正確度とは分析値の真の値への近さのことで、後者の精密度とは繰り返し測定を行ったときの値のバラツキ度合いのことをいう。一定の正確度と精密度を得られることが保証されれば、その分析方法を信頼性することができる。精度管理の内容としては、1) 誤差の種類と大きさを知りその許容可否を判断すること、2) 許容不可ならばその要因を操作の中から除去して精度を改善するか、または、より高い技術を導入するなどの改善策を検討すること、そして、3) 信頼度を維持する手順を文書化するといった作業だ。

環境分析は一般に技術者の経験に負うところが大きく、同じ分析機器を使っていても、熟練した者と慣れていない者では値が違ってしまうことがある。大気や水質の汚染状況を把握するために行われる長期のモニタリングなどでは、分析機器の変更が必要な場合もある。また、検出された数値を読みとるのにも分析者の経験が必要になるため、同じ試料を3回ほど測定し、より正確な数値を出すなどの方法が取られる。さらに、溶出など分析の前処理も重要だ。

環境省では、分析機関の環境測定分析に関する精度の向上及び信頼性の確保を目的に、「環境測定分析統一精度管理に関する調査」を1975年から毎年実施している。環境測定分析は不特定多数の測定者が実施するため、測定分析精度を適正に維持、管理する必要がある。同調査は、データの正確性やそれを実現するための的確な分析技術、適正な業務管理の確保につながる。

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