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「神の子たち」 とは

読み:
かみのこたち

 フィリピンのマニラ郊外にあるゴミ捨て場を舞台に、「ごみ」を生活の糧として生きるスカベンジャー(不要品の収集・処理をする廃品回収業など)を主人公としたドキュメンタリー映画。監督は四ノ宮浩氏。マニラ市の西の巨大なごみ捨て場「スモーキーマウンテン」は、アジア最大のスラムと言われていたが、1995年11月にフィリピン政府によって強制撤去されたのを機に、ごみを生活の糧にしていた人々の一部がパヤタスのゴミ捨て場へと移り住み、同地は第2のスモーキーマウンテンと呼ばれるにいたった。そこに住む人たちは、大量のごみの中から賢明に換金できる「お宝」を探す。映画では、2000年7月に起きたパヤタスのゴミ捨て場での崩落事故を背景に、ゴミ捨て場で生活する家族の姿が描かれている。貧困、病気、日常的な死と隣り合わせでありながら、そこには自殺も殺人もない。四ノ宮監督は、日本のキレやすい子どもたちや会話の無い家庭が増えている理由を探るうちに、スカベンジャーにたどり着いたという。それゆえ、ゴミ問題の告発に終わらず、社会問題全般を考えさせる映画として評価されている。四ノ宮監督はまた、続編となる「忘れられた子供たち/スカベンジャー」という映画も撮っている。

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