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「臭素系難燃剤」 とは

読み:
しゅうそけいなんねんざい

 プラスチック、ゴム、織物などの可燃性物質に添加することにより、製品などを燃えにくくする臭素系の難燃剤。難燃剤としては、かつては塩素系のものが使用されていたが、有害物質発生の問題から臭素系のものに替わった。しかし、臭素についても環境や健康への影響が懸念されているほか、焼却によるダイオキシン類の原因物質とも指摘されている。代表的な臭素系難燃剤としては、1) ポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDE)とポリ臭素化ビフェニル(PBB)、2) テトラブロモビスフェノールA(TBBPA)がある。とくにPBDEとPBBは、欧州のブルーエンジェルやホワイトスワンのようなエコラベルや、電気・電子機器廃棄物を対象としたWEEE指令においても規制されている。また、欧州連合(EU)では、電気製品の部品として有害物質が使われることを規制するためのRoHS指令が2003年2月に発効し、2006年7月から、1) カドミウム、2) 鉛、3) 水銀、4) 六価クロムとともに、5) 臭素系難燃剤(PBB、PBDE)の使用が制限されている。一方、国内の臭素系難燃剤の需要は、6万9500tと推定されており、そのうち3万tはTBBPAだ。日本では直接の使用規制はないが、経済産業省は資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法)を2006年に改正し、パソコンやテレビなどの7品目について、PBBやPBDEなどの含有物質情報の開示を義務づけた。また、EUに製品を輸出している企業はWEEE指令やRoHS指令を遵守しなくてはならないため、事業者による代替製品への転換などの自主的取組が進められている。

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