生物が移動できるように、連続性をもってつくられた自然の通路(コリドー)のこと。都市化が進んだ現代社会では、道路や建築物などが森林や草地などの自然空間を分断しており、生物が移動しにくくなっている。生物が移動できないと繁殖やえさの確保が難しくなって、生態系が維持されなくなるおそれがある。
そこで、都市に屋上緑化やビオトープ、自然公園や緑地帯などを適正に配置することによって、生物の移動経路となる「ビオコリドー」を創出する。これにより、森林などの自然空間から都市へ、都市から自然へ、さらには都市を経由して自然空間から自然空間へとつながる、生態系の連続性を回復することができるとされる。
福井市では、地域の自然再生にあたって公園や用水路の多自然化を図り、それらをつないで市街地の自然度を全体的に向上させようという「ビオコリドー化」に取り組む動きがある。