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海野和男のデジタル昆虫記

教育用デジタルカメラに期待

教育用デジタルカメラに期待
2011年01月02日

 さて今日は教育現場でのカメラの利用について。日頃思うことを述べてみたい。
 昨年は相模原市で行われている、小学生の子どもたちに写真を撮ってもらうというイベントに参加させて頂いた。使ったカメラは「写るんです」。
 確かにフイルムを使って一枚一枚ていねいに撮ると言うことは重要なことだ。しかしである。「写るんです」では昆虫は撮れない。昆虫だけでなく、小さなものは撮れない。子どもたちには是非デジカメで撮ってもらいたいとぼくは思う。現在は携帯でも近づいて撮れるのに、撮れない被写体があるというのは何とも歯がゆい。
 メーカーには子どもたちが使いやすいデジカメをつくって欲しい。画素数は600万画素もあればよい。マクロモードに入れなくても、どこまで近づいてもある程度素早くピントが合うカメラだ。ズームはいらない。広角か標準あたりの単焦点レンズがついていればよい。そして堅牢なこと、これにつきる。防水があればさらによい。
 次世代の写真家を育てるためには、学生用のデジタル一眼レフも欲しい。これはMF(マニュアルフォーカス)で、AFやプログラムオートはいらない。マニュアル露出だけで良いが、絞り優先オートぐらいはついていても良いだろう。デジカメは撮ってすぐに結果がわかるのだから、マニュアル露出で撮れば、絞りとシャッター速度の関係や、被写界深度について学ぶことができるのだ。写真文化のためにもこのようなシンプルなカメラがあった方が良いと思う。
 そしてこれらのカメラを使って、身近な自然や街を撮るという授業をやってほしい。授業は基本的な使用方法などを2時間もやればよいだろう。そして子どもたちに、宿題で自分の好きな課題で写真を撮り、まとめてもらう。写真を通して社会を知り、そこにかかわるというのは、とても良い教育だと思う。今年は機会あるごとに、大きな声で、デジタルカメラを教育現場にと発言していきたい。
写真は事務所の招き猫?、野良ネコ出身のキジィ(野良猫の時に避妊手術をされ、その目印に耳が一部切られているので、その部分を写真では修整してある)。今年はベトナムでは猫年。

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