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海野和男のデジタル昆虫記

連載「日本昆虫記」13 ハッチョウトンボ

連載「日本昆虫記」13 ハッチョウトンボ
2010年04月17日


 ハッチョウトンボは体長は2cm、世界一小さなトンボです。青森県から鹿児島県まで広い範囲に住んでいて、5月末頃から9月頃までその可愛らしい姿を見ることができます。けれど見られる場所はごく限られています。ハッチョウトンボは一年中水がかれることのない湿地で、しかも水の深さが5cmほどの場所にしか住むことができないのです。
 ハッチョウトンボの名前の由来は名古屋市付近の矢田河原の八丁場に由来するという説があります。田んぼが、わき水のある湿地を利用して作られていた頃は身近な場所で見られるトンボだったのでしょう。
 現在は尾瀬などの寒い場所で見られるので、寒いところを好むトンボと思われることがありますが、熱帯アジアにも生息するトンボで、お隣の韓国では温暖化の影響で北の方に分布を広げていると言われています。日本では暖かい場所の湿地がなくなってしまったので、寒い場所に追いやられてしまったトンボではないのでしょうか。
 けれどハッチョウトンボは生命力の強いトンボのようです。工事などで崖を削ったあとに湿地ができたりするとどこからか飛んできて、住み着くこともあります。ハッチョウトンボを探しにいろいろな場所に行ったのですが、見つけた場所はほとんど偶然できた人工の湿地でした。だから意外な場所でハッチョウトンボに出会うことができるかもしれません。
写真、ハッチョウトンボはとても小さい

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