週刊地震情報 2025.3.2 石川県西方沖で震度3が2回 昨年11月にM6.6発生の領域

  • 2025年3月2日
  • ウェザーニューズ

2025/03/02 10:09 ウェザーニュース

この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると若干多い水準です。石川県西方沖で地震活動が活発になっています。震度3以上の地震は3回発生しました。(2月24日〜3月2日10時の集計)

国内:石川県西方沖で地震活動が活発

2月24日(月)4時09分頃、石川県西方沖を震源とするマグニチュード4.9、深さ9kmと推定される地震が発生しました。この地震で石川県羽咋市、志賀町、かほく市で最大震度3、石川県や富山県、福井県など北陸を中心に震度2の揺れを観測しています。

また、3時間後の7時07分頃にはマグニチュード4.4、深さ13kmと推定される地震が発生し、こちらでは石川県志賀町で震度3を観測しました。石川県西方沖では27日(木)にかけて地震が頻発し、有感地震は15回発生しています。

石川県西方沖では昨年2024年11月26日にマグニチュード6.6の地震が発生し、最大震度5弱の強い揺れを観測しました。12月上旬まで地震が多発し、その後は少し落ち着いていましたが、2月に入って24日(月)頃から再び地震が増えています。28日(金)以降も小さな地震は多く、もうしばらく揺れに対して注意が必要です。

国内:三重県南東沖の深発地震で異常震域

26日(水)14時53分頃、三重県南東沖を震源とするマグニチュード5.9、深さ398kmと推定される地震が発生しました。この地震で福島県南相馬市、浪江町、双葉町、大熊町、栃木県宇都宮市で最大震度2の揺れを観測しています。

この地震は震源から離れている関東や東北で震度1以上の揺れが到達したのが特徴的で、「異常震域」と呼ばれる震度分布です。

多くの地震では震央から同心円状に揺れの強い地域が分布しますが、深発地震では沈み込んだプレートに沿って揺れが陸地に伝わり、海溝側にあたる遠方で揺れが大きくなる「異常震域」がみられることがあります。

今回は太平洋プレートを伝わって関東や東北の太平洋側で揺れが大きくなり、その一方で震央に近い三重県など東海では震度1以上の揺れが観測されませんでした。

一般的な震度分布と異なるため「異常震域」と呼びますが、深発地震の時には普通に見られ、現象としては特に異常ではありません。

世界:ロシアの北でM5.2

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も大きな地震はインドネシアで発生したマグニチュード6.1です。

今回はロシアの北、ラプテフ海で発生した地震に注目します。日本時間の3月1日(土)未明にラプテフ海を震源とするマグニチュード5.2、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。陸地からやや離れている上、規模もそれほど大きくなかったため、地震による影響は出ていません。

この領域は北米プレートとユーラシアプレートの境界で、マグニチュード5クラスの地震はしばしば発生しています。最近では2023年にマグニチュード5.1の地震がありました。1988年にはさらに規模が大きいマグニチュード6.5の地震が起きた記録もあります。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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