ゴールデンウィークに読んでおきたいおすすめ漫画は、物流の2024問題で話題の「宅配トラック」の話だ。
一般ドライバーから「遅い!」と苦情が入ることもある宅配トラック。今回は、元宅配ドライバーとして宅配業者に勤めていた漫画家・ゆきたこーすけ(@kosukeyukita)さんの「運び屋ゆきたの漫画な日常」から「宅配便のトラックが遅いのには、こんな理由があった」を紹介しよう!
■宅配トラックにスピードリミッターはついていないが、「社内速度」という規定がある
元宅配ドライバーとして宅配業者に勤めていたゆきたさんのもとに「皆さん同じスピードで走っているようですが、リミッターがついているのでしょうか」という質問が届いた。「大型のトラックには時速90キロくらいのスピードリミッターがついていると思いますが、2トンの集配車には普通はついていないと思います」と、ゆきたさん。
ゆきたさんの勤めていた宅配会社では「『社内速度』というものがあって、たとえ時速60キロ規制の道路でも時速40キロ以上は出してはいけないことになっていました」と話す。また「車内にはドライブレコーダーがついており、道路だけでなく運転席も記録されていました。速度を含め、どこで止まったとか、どこでバックしたとか、いろんな情報がデジタルタコグラフに記録されるので、下手な運転をしたらわかるようになっていました」(ゆきたさん)
そもそも速度を超過すると「ピー」とセンサーがなり、「速度超過です」と機械に怒られるシステム。宅配ドライバーは、社内速度を守って安全運転しているだけなので「遅い!」と言われても…である。なかには、コバンザメのごとく後ろをついて走行すると、突然の割り込みや減速、加速などの必要がなく一定走行ができ「ストレスがない」「安心して運転できる」といった声も。
社内では、定期的に「運転適性診断」を実施。反射速度や動体視力、視野の広さを調べる検査も行うそうだ。「ゲーム感覚で楽しい」ものもあるが、ゆきたさんは障害物を避けていくテストが苦手だったとか。こうしてドライバーはさまざまな形で、運転を採点されているのである。
取材協力:ゆきたこーすけ(@kosukeyukita)