アパレル業界に約10年いた体験をもとに「女社会の知られざる闇。」を漫画化しているゆき蔵(@yuki_zo_08)さん。身バレしないようにフェイクは入れているものの、エピソードのネタはすべて実話がベース。時代に反したパワハラ上司やクセ強な顧客などが毎回登場する。「接客の経験者なら“あるあるー！”と笑っていただける箇所も多いと思います。華やかなアパレル業界の裏に渦巻く闇の部分をぜひ覗いていただきたいです」とゆき蔵さんは語る。今回はパワハラが横行している理由についての話を紹介する。
ゆき蔵は正社員になったことを機に異動の辞令が下り、心機一転、A百貨店で勤務するになった。正社員になりたてのゆき蔵の耳にはまだ届いていなかったのだが、この店舗の鬼ヶ島店長のパワハラは社内でも有名で、ほかの店舗でも噂になっていた。
実際にゆき蔵は配属後、さまざまなパワハラを目の当たりにする。サービス残業の強要や早朝出勤の強要、脅迫じみた叱責の数々が重なっていき、次第に悩まされるようになるのだが、なぜ誰もが知っているほど有名なパワハラが黙認されているのだろうか？ある日、ゆき蔵はその理由を知ることになる。
「よぉー鬼ヶ島！」と店舗を訪れたのは、社長。「売り上げ好調だなーさすが鬼ヶ島！」と鬼ヶ島店長のことがいたくお気に入りの様子だった。「あー…。そういうことか」とゆき蔵は察した。
鬼ヶ島店長はただ社長に媚びているだけでなく、ほかのもくろみもあった…!!「ねぇ、社長が奥さんと別居中なの知ってる？」と社長の家庭事情についてゆき蔵に聞いてきた。鬼ヶ島店長が狙っているのは一体…!?このエピソードについて作者であるゆき蔵さんに話を聞いてみた。
――社長が鬼ヶ島店長を気に入っていることは社内でも有名だったのでしょうか？
有名とまではいきませんが、噂でうっすら聞いたことがあるという感じでした。売上がとれている店の店長なら社長に気に入られるのは必然かなと思います。その中身ややり方が真っ黒だとしても…です(笑)。
――パワハラが黙認されている理由について察したとき、どう思いましたか？
「パワハラを我慢しなきゃいけない理由ってコレなんだ…」と察し、バカらしく思いました。社長のお気に入りだから周りが何も言えないなんて…。
――社長の夫婦関係についての鬼ヶ島店長の爆弾発言には驚かされました。
その発言を聞いたとき、「もう無理だ…こんな人のもとで働きたくない」と鳥肌が立ちました。でもせっかく正社員になれたばかりで、給料もボーナスもあがるし、生活だってあるので、結局は辞められず…。
ゆき蔵さんのブログ「ゆき蔵さんぽ。」には、「女社会の知られざる闇。」のほかにも、実話をベースに描いたエピソードが満載！華やかなアパレル業界の裏に渦巻く闇の部分を覗けるとあって人気だ。基本的に毎日20時30分、多いときは1日に2回(12時、20時30分)更新しているので、ぜひ読んでみて！
取材協力：ゆき蔵(@yuki_zo_08)
