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牡蠣がおいしいのは“寒い時期”だけじゃない?謎多き牡蠣の魅力を牡蠣専門レストランに聞いてみた

  • 2022年10月20日
  • Walkerplus

涼しくなってくると、特に食べたくなるのが牡蠣。生で、焼きで、鍋で…など、秋から冬にかけての食卓に欠かせない牡蠣だが、2022年8月にオープンした東京・お台場にある牡蠣専門レストラン「オイスターハウス」によると、牡蠣は1年を通しておいしく食べられ、さらに日本各地に産地があるという。

牡蠣といえば宮城県や広島県の名物であり、「それ以外の地域ではさほど収穫できないのではないか」とぼんやりとした先入観を抱いていただけに、この話は少し意外でもあった。

今回は、全国各地の牡蠣の話や味わいについて「オイスターハウス お台場店」営業本部長の神元誠司さんに話を聞いた。「いつでもたくさん牡蠣を食べたい」という牡蠣好きさんは必見!

■牡蠣は1年中おいしい!“旬”を明言できない理由
冒頭でも触れたとおり、牡蠣といえば宮城県や広島県のものがまず頭に浮かぶが、オイスターハウスではそのときどきで全国各地の牡蠣を食べ比べできるようなメニューを展開している。

「もちろん宮城県や広島県の牡蠣も扱っていますが、それ以外の地域の牡蠣も国内産にかぎり取り入れています。また、『牡蠣の旬は冬だ』と思われる方が多いと思いますが、実際は年間通しておいしくいただけるもので、各地で生産・水揚げも年間通して行われています」

とはいえ、各地の“牡蠣の旬”というものを特定するのは難しいそう。同じ地域で収穫された牡蠣であっても季節によって味わいが異なることも多く、“この時期の、この地域の牡蠣はこういう味わいだ”とは言い切ることができないという。

「その点もまた、牡蠣のおもしろいところです。当店ではそのとき1番栄養分がのったおいしい牡蠣を常時6〜8品種ご用意させていただいておりますので、ぜひ味の食べ比べを楽しんでほしいですね」

■オイスターハウスが扱った34品目の牡蠣をご紹介!
“全国各地の牡蠣の旬”や“それぞれの牡蠣の味わい”については明言できないとのことだが、“全国各地においしい牡蠣がある”ことだけは確かなようだ。

オイスターハウスがこれまで扱ってきた、各地のおいしい牡蠣を紹介してもらった。

【北海道産】厚岸「マルエモン」、知内「知内」、森町「秀峰」
【青森県産】外ヶ浜「みるく姫」
【岩手県産】大船渡「令和の怪物」、陸前高田「広田湾」、陸前高田「りくたかプレミアムオイスター」、山田湾「山崎」、釜石湾「尾崎」
【石川県産】七尾湾「能登かき」
【宮城県産】気仙沼「唐桑」、女川「女川オイスター」、志津川「モン・サン・リック」、仙鳳趾「仙鳳趾」(北海道産で種づけは宮城県)
【三重県産】的矢「的矢」
【京都府産】舞鶴「舞鶴」
【兵庫県産】相生「相生」、室津「室津」、室津「室津シングルシード」
【鳥取県産】境港「境ロックオイスター」
【広島県産】大黒神島「大黒神島」、安芸津「Zオイスター」、内海「うつみ牡蠣小町」
【島根県産】隠岐島「春香」
【徳島県産】鳴門「鳴門」
【愛媛県産】愛媛「宮窪」
【福岡県産】糸島「糸島サウンド」
【佐賀県産】唐津「からつんカキ」
【大分県産】佐伯「佐伯真牡蠣」、佐伯「大入島オイスター」
【長崎県産】対馬「対馬」、小長井「小長井」、小長井「華漣」、五島列島「椿」

実に17都道府県・34品目の牡蠣を扱っていることになるが、これらをそのときどきで牡蠣専門の業者とシェフがやり取りしながら採用しているという。

「当店で扱ってきたリストの通り、宮城県や広島県以外の牡蠣でも負けず劣らずのものが多くあります。ただ、たとえば北海道産の『仙鳳趾』のように、生まれているのは北海道でその種を宮城のほうに持っていって種づけをする、みたいな場合もあるため、その出自はかなり入り組んでいます。全国各地の牡蠣漁師さんたちの力で、いろんな場所でおいしい牡蠣の生産が行えているというわけです」

■北海道から四国まで!牡蠣6品種を食べ比べしてみた
取材時に、オイスターハウスに入荷されていた6つの牡蠣を食べてみることにした。

北海道産の「マルエモン」は、さっぱりしていながらもミルキーな味わい。宮城県産の「唐桑」は、磯の風味が濃厚でコク深い味が特徴的だ。同じく宮城県産で、北海道の種がルーツの「仙鳳趾」は身がプリッとしていて臭みが一切なく後を引く味わいだ。

続いて、四国・関西エリア産の牡蠣も実食。まず徳島県産の「鳴門」はみずみずしい食感でいくつでも食べられそうだ。愛媛県産の「宮窪」も、さっぱりしていながらコクをしっかり感じられるいいとこどりの味わい。そして兵庫県産の「室津シングルシード」は、牡蠣特有の苦味を感じさせながらも後を引くような濃厚な味だった。

■牡蠣に合うお酒とは?自由なペアリングを楽しもう
オイスターハウスではこのように、その時1番おいしい全国各地の牡蠣6個(3240円)を生で食べ比べできるほか、バジル、トマトモッツァレラ、ヤンニョム、ガーリックバター、ハニーマスタードといった独自のソースで調理されたものを、それぞれ3種1540円、5種1980円で食べることもできる。

また、天気のいい日には牡蠣を屋外テラスで自分で焼いて食べられる食べ放題プラン「テラスBBQセット」も実施。100分5280円で食べ放題という、牡蠣好きにはたまらないサービスとなっている。

もちろん、これ以外にも牡蠣を使った調理メニューは豊富にあり、牡蠣に合わせるお酒のラインナップも充実している。

「牡蠣に合うお酒は、当店では『シャンパン』『白ワイン』が基本的に合い、特に『辛口が合う』と考えている一方で、“絶対にこのペアリングが1番合う”といったセットでの販売は行っていません。お客様によっては牡蠣とウイスキーをペアリングされる方もいらっしゃいますし、もちろんビールにも合いますので」

■全国の牡蠣を食べ比べて魅力を再発見!
話を聞き、日本全国にこれほど多くの牡蠣があることに驚いた。オイスターハウスでは今後も厳選した牡蠣を複数準備し続けるというが、最後に、牡蠣をより楽しむコツを聞いた。

「繰り返しになりますが、『この地域の牡蠣はこういう味が特徴だ』と言い切ることはできません。しかし確実に産地ごとの味の違いはあります。『ミルキーだ』『濃厚な味わいだ』『プリッとした食感が味わえる』など、こういった味の違いも含めて、食べ比べて体感していただければ牡蠣の魅力をさらに再発見できると思います。ぜひ当店で、改めて牡蠣の魅力を存分に感じてくださいね」

取材・文=松田義人(deco)

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