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中田英寿がシェアしたい“日本の新たな価値”「日本三大あんころ餅にあげられる『圓八』」

  • 2021年3月31日
  • Walkerplus

中田英寿氏が47都道府県を旅して出会った日本の「わざ」と「こころ」。日本のことを知るために47都道府県を巡る中田氏の旅は6年半におよび、移動距離は20万キロになった。その間、訪れた地は約2000に。そこで中田氏は、現地に行かなければわからない、素晴らしき日本があることを知った。

ウォーカープラスでは、中田氏の「に・ほ・ん・も・の・」との共同企画として、珠玉の“にほんもの”をお届けする。

中田英寿
「全国47都道府県の旅で出会ったヒト・コトを、”工芸芸能・食・酒・神社仏閣・宿”に分けて紹介。日本文化を多くの人が知る『きっかけ』を作り、新たな価値を見出すことにより、文化の継承・発展を促していきたい。」

石川県にある老舗和菓子屋「圓八」のあんころ餅は、古くから地元民に愛されてきた。お伊勢参りで有名な三重県「赤福」、大名行列の接待から生まれた岡山県・倉敷の「あんころ餅専門店 元祖とら屋」と並んで、日本三大あんころ餅と言われている。

このあんころ餅には北海道産の小豆と霊峰白山の山麓で栽培されたもち米が使用されており、餡は白山の伏流水で小豆を煮て、蒸して、冷ましたあと再び煮てさらに蒸す、という工程を何度も繰り返す。そうすることによって、あくや雑味をなくし、お店秘伝の蜜を加えて独特の味と風味豊かで滑らかな餡を作っている。

圓八の創業は1737年(元文2年)。1898年(明治31年)には、北陸線開通と同時に松任駅構内にて販売許可を受け、ホームでの立ち売り営業をしていたこともある。現在は本社のある白山市をはじめ、金沢や小松市、加賀市にも店舗があり、石川銘菓として広く知られる存在だ。金沢駅や小松空港、名鉄エムザなど主要な施設でも取り扱いがあるので、購入しやすいことも人気の理由だ。

竹皮の包みを開けると、女性でも一口で食べられるサイズのあんころ餅が9つ並んでいる。小豆の味わいが豊かで、上品な餡が柔らかい餅を包んでいて素朴な味わいではあるが、ついつい手が伸びやみつきになるのもうなずける。

圓八のあんころ餅には面白い逸話がある。創業した年のある日、店主が裏庭に羅漢柏の苗木を植えて「わが願いが叶ったら、大きく茂ろ」と深く祈り、翌日の夕方、妻子を残して行方不明になってしまった。妻子は生活苦に悩まされたが、その年の秋の夜中、妻の夢枕に天狗の姿になった夫が現れた。「京都の鞍馬山で天狗について修行をしている。その天狗は、私がおしえる作り方で餅を案で包んで食べれば、息災延命、商売繁盛になるだろう」と告げ姿を消した。

この話が実話なのかは定かではないが、圓八のあんころ餅は約270年余りの間、昔ながらの製法を守り、地元のみならず全国のファンを楽しませている。

あんころ餅が有名な圓八だが、他にも人気のどら焼きがある。ふわふわ柔らかい生地に人気の餡と生クリームを混ぜてサンドしている「生どら」、クリームチーズが入った「チーズどら焼」、粒あんと抹茶が絶妙にマッチした「抹茶どら焼き」の3種類を扱っている。どれも軽い食感でペロリと食べられてしまう。

白山市の本店では、あんころ餅やどら焼き以外にも、和菓子や地元の著名ジェラート店「マルガジェラート」とコラボレーションした「あんころジェラート」なども購入が可能。あんころ餅と煎茶のセットなどをお店でいただくこともできる。

ちなみに、あんころ餅やどら焼きは圓八の公式サイトから購入することもできる。あんころ餅は日持ちしないので冷凍便となるが、自然解凍するとそのままの美味しさを味わることができるので、取り寄せて楽しんでみてはいかがだろうか。

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