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今週末12月なのに春を思わせるポカポカ陽気と黄砂 広島で12月の観測は13年ぶり

  • 2023年12月7日
  • tenki.jp

今週末の中国地方は、ポカポカ陽気に黄砂飛来と、春を思わせるような週末となりそうです。広島で12月に黄砂が観測されれば、13年ぶりと珍しく、洗濯物や車などへの付着、アレルギー症状や呼吸器疾患の悪化が懸念されます。

黄砂は「春の使者」 12月に広島で観測となれば13年ぶり

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上図は、広島市で月別に観測された平年(1991年〜2020年の平均)の黄砂日数です。3月から5月にかけて黄砂が観測されることが多いことが分かります。
これは、春に日差しの強まりとともに大陸の温度が上昇し、雪解けが進みます。むき出しになった砂が、発達した低気圧などによる強風で上空に巻き上げられ、日本上空付近を流れるジェット気流に乗り、日本にやってきやすくなるからです。このため、黄砂は「春の使者」と呼ばれています。
一方、秋になると大陸の温度が低下し、次第に雪や氷が大地を覆うようになります。このため、強い風は吹いても、黄砂は飛びにくくなります。

今週末11日(日)に、広島で黄砂が観測されれば、12月の観測としては、2010年12月11日以来、13年ぶりとなります。

週末 最高気温は20℃前後で季節外れの暖かさ

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中国地方は、8日(金)から9日(土)の日中いっぱいは、高気圧に覆われて、全般に晴れる見込みです。中国地方の上空1500m付近には10月中旬から下旬並みの暖かな空気が流れ込むため、日中は気温が上がりやすいでしょう。最高気温は20℃前後となり、ポカポカ陽気となりそうです。昼間は上着があると暑いくらいでしょう。
9日(土)の夜は北日本付近を通過する寒冷前線の影響で、山陰の東部を中心に、にわか雨の可能性があります。
10日(日)は上空の気圧の谷や湿った空気の影響で、晴れたりくもったりでしょう。朝の冷え込みは弱く、山陽では最高気温が20℃前後となる見込みです。黄砂が飛来し、見通しが悪くなる可能性があります。

黄砂飛来 注意点は

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黄砂は洗濯物や車への付着のほか、以下のような呼吸器や循環器に係る疾患の症状の悪化が指摘されています(環境省より)。

①黄砂の飛来は、目や鼻、皮膚などのアレルギー症状との関連があり、目のかゆみ、結膜炎、鼻水やくしゃみなどを引き起こすことがあると報告されています。黄砂の濃度が高い日ほど、それらの症状が発症する方が多くなる傾向にあります。
②黄砂の飛来と、呼吸器疾患についての関連が報告されています。黄砂が飛来すると気道や目、皮膚症状の悪化が見られる場合があります。喘息など呼吸器疾患のある人はいっそう注意が必要です。呼吸器疾患のない人でも黄砂の濃度が高いほど咳が出ることが報告されています。
③黄砂の飛来と循環器疾患について関連がみられています。 黄砂の飛来と救急搬送数増加、脳梗塞での入院や心筋梗塞での入院、発症の増加との関連が報告されています。高齢者や糖尿病、慢性腎臓病等の既往歴がある方は、循環器疾患への影響リスクが高いため注意が必要です。

外出時はマスクを着用して体に取り込まなようにし、洗濯物や布団を外干しした際は、よく払ってから取り込んでください。

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